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奉命巡視琉球
 

伊藤博文


六隻艨艟旗色雄,
鵬程萬里駕長風。
誰知軍國邊防策,
辛苦經營方寸中。







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 (めい)を奉じて 琉球(りうきう)を巡視す

(りく)(せき)艨艟(もうしょう)  旗色( き しょく) (ゆう)なり,
鵬程(ほうてい) 萬里(ばん り )  長風(ちゃうふう)()す。
(たれ)か知らん 軍國  邊防(へんばう)の策,
辛苦 經營す  方寸(はうすん)(うち)

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◎ 私感註釈

※伊藤博文:政治家。天保十二年(1841年)〜明治四十二年(1909年)長州藩出身。幼名利助。後、俊輔。号は春畝。松下村塾に学び、木戸孝允に従い、尊王攘夷運動に参加。後、討幕運動に従って、維新政府樹立に貢献した。欧州よりの帰国後、華族制度、内閣制度の創設、大日本帝国憲法・皇室典範制定、枢密院設置など、天皇制確立のために努力。明治十八年(1885年)、初代総理大臣・枢密院議長となる。日露戦争後、初代韓国統監となり、併合強化への一歩を踏み出した。明治四十二年(1909年)、満洲視察と日露関係調整のため、渡満の際、ハルビン駅頭で韓国人・安重根に暗殺された。

※奉命巡視琉球:命令をうけて、琉球を見回る。 ・奉命:命令をうけたまわる。 ・巡視:見回る。 ・琉球:現・沖縄県。蛇足になるが、臺灣を「流求」と表記(『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)21−22ページ「隋 淮南江表諸郡」、55−56ページ「唐 江南東道」)される。

※六隻艨艟旗色雄:六隻の軍艦は、雄々しい勢いで。 ・艨艟:〔もうしょう;meng2chong1○○〕いくさぶね。軍艦。衝突して、相手の船を沈没させるいくさ船。この語、「もうしょう」と読み、現代(中国)語では〔meng2chong1〕と言う。(これをもしも、「もうどう」と読むならば(「艟」は多音字)それに該る中国語では「meng2tong2」ということになるが、そのような言い方はしない。)現代(中国)語では、前者の〔meng2chong1〕「艨艟」=「艨衝」と言う。幕末・吉田松陰の『磯原客舍』に「海樓把酒對
長風,顏紅耳熱醉眠濃。忽見雲濤萬里巨鼇蔽海來艨艟。我提吾軍來陣此,貔貅百萬髮上衝。夢斷酒解燈亦滅,濤聲撼枕夜鼕鼕。」とある。 ・旗色:戦いの形勢。態度。 ・雄:雄々しい。

※鵬程万里駕長風:遠大な道程を遠くから吹き渡ってくる風に乗って(進んだ)。 ・万里:遥かな道程を謂う。 ・鵬程:おおとりの飛んでいく道のり。遠大な道程。 ・万里:遥かな道程を謂う。前出・吉田松陰の『磯原客舍』の紫字部分を参照。 ・駕:〔が;jia4●〕乗る。 ・長風:遠くから吹き渡ってくる風。明・高啓の『登金陵雨花臺望大江』「大江來從萬山中,山勢盡與江流東。鍾山如龍獨西上,欲破巨浪乘長風。江山相雄不相讓,形勝爭誇天下壯。秦皇空此黄金,佳氣葱葱至今王。我懷鬱塞何由開,酒酣走上城南臺。坐覺蒼茫萬古意,遠自荒煙落日之中來。石頭城下濤聲怒,武騎千群誰敢渡。黄旗入洛竟何,鐵鎖江未爲固。前三國,後六朝,草生宮闕何蕭蕭。英雄乘時務割據,幾度戰血流寒潮。我生幸逢聖人起南國,禍亂初平事休息。從今四海永爲家,不用長江限南北。」がある。

※誰知軍国辺防策:だれが分かってくれようか---軍事・国政軍事と辺疆の守りの方策を。 ・誰知:だれが知ろうか。だれも分かるまい。唐・李紳の『憫農』に「春種一粒粟,秋成萬顆子。四海無闢c,農夫猶餓死。鋤禾日當午,汗滴禾下土。
誰知盤中餐,粒粒皆辛苦。」とあり、晩唐・杜牧の『春日茶山病不飮酒因呈賓客』に「笙歌登畫船,十日C明前。山秀白雲膩,溪光紅粉鮮。欲開未開花,半陰半晴天。誰知病太守,猶得作茶仙。」とある。 ・軍国:軍事と国政。軍政と内政。 ・辺防:辺疆の守り。国境の警備。 ・策:方策。

※辛苦経営方寸中:運営に労している(が、それはわたしの)胸のうち(だけであって、他人には分かるまい)。 ・辛苦:苦労。 ・経営:(国家の)運営を計画し実行すること。 ・方寸:〔はうすん;fang1cun4○●〕一寸四方の意で、心。 ・中:うち。


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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「雄風中」で、平水韻上平一東。この作品の平仄は、次の通り。

●●○○○●○,(韻)
○○●●●○○。(韻)
○○●●○○●,
○●○○○●○。(韻)
平成24.2.5
      2.6




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