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丙寅早春到浪華
  木戸孝允

天道未知是邪非,
陰雲四塞日光微。
我君邸閣看難見,
春雨和涙滿破衣。




 ******
丙寅(へいいん)早春(さうしゅん) 浪華(なには)に到る

天道(てんだう) (いま)だ知らず  ()()か,
陰雲(いんうん) 四塞(しそく)  日光 (かすか)なり。
我が(きみ)邸閣(ていかく)  ()れども()(がた)し,
春雨 涙に()して  破衣(はい)に滿つ。

        *****************





◎ 私感註釈

※木戸孝允:政治家。桂小五郎。号して松菊。長州藩出身。吉田松陰に師事。慶応二年(1866年)、薩長連合を結び、倒幕・王制復古運動を指導した。維新後、新政府の中心となり、版籍奉還、廃藩置県を断行し、政体書による官吏公選など開明的諸施策を建言し続け、参議内閣制の確立に努めた。天保四年(1833年)〜明治十年(1877年)。

※丙寅早春到浪華:丙寅(へいいん/ひのえとら=1866年/慶応二年)の年の早春に大阪に着いた。 ・丙寅:〔へいいん;bing3yin2●○ひのえとら〕干支で表した年で、ここでは、慶應二年(1866年)を指す。作者にとっての慶應二年(1866年)度は、第二次長州征討の最中の時で、作者は長州へ帰っていた(ようだ)。*干支とは、十干と十二支の組み合わされた序列の表記法のこと
で、(作者の存命期間(=天保四年(1833年)〜明治十年(1877年))から考えて、)慶応二年(1866年)のこと。十干とは、甲乙丙丁戊己庚辛壬癸のことをいい、十二支とは子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥のことをいう。十干のはじめの「甲」、十二支のはじめの「子」から順次、次のように組み合わせていく。 甲子、乙丑、丙寅、丁卯、戊辰、己巳、庚午、辛未、壬申、癸酉、(以上、10組で、ここで十干は再び第一位の「甲」に戻り、11組目が始まる)甲戌、乙亥、……(ここで、十二支は「子」に戻り、13組目は)丙子、丁丑…となって、合計は(ページの)60組になる。これで、1から60までの順を表し、年月日の表示などに使われる。なお、61番目は、1番目の甲子にもどる。還暦である。蛇足になるが、丙寅年は、慶応二年(1866年)だけに限らず、±60年(の倍数年)も丙寅年となる。(例えば:1926年、1986年…。また、1806年、1746年、1686年…と)。 ・到:…に来る。いたる。 ・浪華:なにわ。大阪。

※天道未知是邪非:天の道理が、正しいのか正しくないのか、どうかわからない。 ・天道:天の道。自然の原理。天の摂理。「天道是邪非邪」は、『史記・伯夷列伝』での司馬遷のまとめの言葉。 ・未知:(まだ)知らない。(…かどうか)わからない。 ・是邪非:是か非か。正しいのか正しくないのか。「是邪非邪」。 「邪」:…か?。疑問を表す助字。

※陰雲四塞日光微:(そのように思うわけは、)雨を降らせるような雲が四方に広がってふさがり、日光が微(かす)かである。 ・陰雲:あまぐも。雨を降らせるような雲。 ・四塞:〔しそく;si4se4;●●〕四方がふさがっている。四方に広がってふさがる。四方を取り囲んで防衛している国々。 ・微:かすか。

※我君邸閣看難見:わたしの主君の(大坂)屋敷は、見ようとしてもなかなか見えにくく。 ・我君邸閣:わたしの主君の藩邸。長州藩(毛利家)の大坂屋敷は、蛤御門の変(=禁門の変)により朝敵となったため、幕府によって没収されていた。 ・看難見:見ようとしてもなかなか見えにくい。「看」:手をかざして意識的に見る。物を臨みみつめる。 「見」:みえる。自ずとみえる。

※春雨和涙滿破衣:春の雨が涙と一緒になって、ぼろ着に満ちている。 ・和涙:涙と一緒になる。涙に和す。 ・破衣:ぼろ着。

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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「非微衣」で、平水韻上平五微。この作品の平仄は、次の通り。

○●●○●
○,(韻)
○○●●●○○。(韻)
●○●●◎○●,
○●○
●●○。(韻)

平成28.12.15
      12.16H
      12.17



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