ここに開陳しますは、謎の七色仮面氏の密造酒コレクション！どれもこれも垂涎のファンク酒

今回の密造酒は、アメリカはアリゾナ州、セレブリティ劇場でのライブ。七色仮面さんの備忘録によると8月13日の公演と ありますから、時系列にすれば、同年4月のジョーサンプルのライブが先行し、7月にドイツでクルセイダーズの公演、 その直後のライブが今回の密造酒となります。その後、来日公演を果たすことになるのですから、久方ぶりのアルバム「Rural Renewal」 を発表し、ジョーサンプルがいかに精力的にクルセイダーズ復活を期して活動していたかが窺えます。
密造酒には、進行役のジョーサンプルの会話や、観客の歓声や、ざわめきなどが、生々しく録音されていて、文字通り 「密造」の感があります。
構成は新旧織り交ぜ計１４曲を収録、とりわけ後半が圧巻で、「Put It Where You Want It」にはじまり、ランディ・クロフォードが BBキングの「The Thrill Is Gone」で登場すると俄然ヒートアップ、流れるように「One Day I'll Fly Away」 を情感込めて 歌い上げるとファンの合の手まで入り、観客のハートを鷲づかみ、聞き覚えのある艶やかなワンフレーズをウィルトンフェルダー のテナーが奏でると、会場はホラ、またたく間にネオン街に様変わり、さぁさぁいらっしゃいクルセイダーズ劇場、「Street Life」の幕開けでござい。 「Soul Shadows」、「Rural Renewal」と続き、ラストは今ではもうお馴染みレイ　パーカーJrの「Ghost Basters」で、ゴーストバスターズの箇所を 「クルセイダーズ」と唱和しながら会場を盛り上げます。
とにかく終始和気藹々とした雰囲気で、これはもうライブというよりも宴会に近く、会場は自然に「居酒屋クルセイダーズ」と 化していたのでした。