太陽城札記 生命　　
　　　　　　　　　　　　　         　北島

太陽も　昇ってしまった

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◎　私感註釈

※北島：文革期と文革終焉時の詩人。本名は趙振開。浙江省湖州の籍。北京生まれ。この作品は、『天安門−知識分子与中国革命』史景遷（Jonathan D.Spence）原著。尹慶軍漢訳。版次：１９９８年北京・中央編訳出版社）の最終部分に引用される北島の一連の詩の一。詩の総題目は『太陽城札記』で、このページのものは『生命』と題されている。当該書は漢語訳のため、『北島詩選』新世紀出版社１９８６年版２１〜２５頁によるとする。北島の作品は民国時代の詩と同様、韜晦である。不安定な時代がそうさせたのだろう。　・太陽城：太陽のまち。　・札記：読書時のメモ。剳記。文化大革命の始まった頃、廖沫沙、呉�ﾖ、�ｹ拓三人共著の『三家村札記』が問題とされた。

※太陽也上昇了：太陽も、昇ってしまった。　*毛沢東が１９７６年９月に亡くなった時のことをいうのか。　・太陽：曽（かつ）て、毛沢東がそう譬えられた。『東方紅』「東方紅，太陽昇，中國出了個毛澤東；他爲人民謀幸福，呼兒咳呀，他是人民大救星。」や、革命現代芭蕾舞劇の『白毛女』では、「東方昇起了紅太陽，光芒萬丈照四方，敬愛的毛主席，人民的大救星！是我們的心中的紅太陽。」と歌われ、“心中最紅最紅的紅太陽”と称えられた。　・也：…もまた。文語の「亦」に近い働きをする。　・上昇：昇る。昇天する。　・了：…した。完了を表す。




◎　構成について

平仄は、意識されてはいない。押韻しない。

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２００７．２．７ 　　　　　２．９

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