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重將
                                                  
                        北宋・王安石

重將白髮傍牆陰,
陳迹茫然不可尋。
花鳥總知春爛熳,
人間獨自有傷心。




    **********************


           重將(ちょうしゃう)

(かさ)ねて 白髮を()って  牆陰(しゃういん)()ひ,
陳迹(ちんせき) 茫然(ばうぜん)として  尋ぬ()からず。
花鳥 ()べて知る  春の爛熳たるを,
人間(じんかん)には (ひと)(みづか)ら  傷心 有り。

            ******************




◎ 私感訳註:

※王安石:北宋の政治家、改革者。文学者。1021年(天禧五年)〜1086年(元祐元年)。字は介甫。号は半山。撫州臨川(現・江西省臨川)の人。神宗のとき宰相となり、変法(制度改革)を倡え強行したが、司馬光らの反対に遭い、やがて失脚して引退する。散文に優れる。唐宋八大家の一人。

※重将:再び…で。かさねて…を(以て)。 *詩の第一句の最初の二字を充てて、詩題としている。

※重将白髪傍牆陰:白髪の老齢となった身で、塀の陰(かげ)を、再び彷徨(さまよ)いぶらぶらするが。 ・重:〔ちょう(ぢゅう);chong2○〕かさねる。くりかえす。蛇足になるが、「おもい」意は「重」:〔ぢゅう(ちょう);zhong4●〕おもい。ここは、前者の意。 ・将-:〔しゃう;jiang1○〕…を。…をもって。介詞。「以」と似た働きをする。賓語(≒目的語≒名詞)を動詞の前へ出す時〔將(介詞)+名詞(=賓語)+動詞〕(ここでは「将(介詞)+白髪(名詞)+傍(動詞)」)に用い、賓語(≒目的語≒名詞)を強調する。「…を。…をもって。」の意は「以」、「把」(現代語)でも表せるが、「將」は○(平)とすべきところで、「以」は●(仄)とすべきところで使われ、「把」は現代語(●(仄))で使われる。「將」と「以」との使い分けは、上述の平仄による使い分けの外に、韻文は「將」、散文には「以」という使い分けがあろう。蛇足になるが、「將」で「まさに…(ん)とす」と読むところの(まもなく…しようとする)意の用法では、〔將+動詞〕という形をとる。 ・白髪:老人を謂う。ここでは、作者のことになる。 ・傍:さまよう。ぶらぶら歩く。「
偟」=「徨」(さまよう、ぶらぶら歩く:〔はうくわう;pang2huang2○○〕)。また、「傍」:〔はう(ばう);bang4●〕寄り添う。沿(添)う。寄りかかる。近寄る。近づく。動詞。また、「傍」:〔はう(ばう);pang2○〕かたわら。わき。そば。名詞。 ・牆陰:壁の陰(かげ)。垣(かき)の陰(かげ)。 *この言葉、今一つ意味がはっきりしない。

※陳迹茫然不可尋:昔の思いでのあとは、ぼんやりとして、探し当てることが出来なかった。 ・陳迹:〔ちんせき;chen2ji4○●〕むかし物事のあったあと。古くから今に残っているもの。なごり。『莊子・天運』に「夫六經,先王之
陳跡,豈其所以跡哉。」とある。  ・茫然:〔ばうぜん;mang2ran2◎○〕ぼんやりしているさま。 ・不可尋:たずねることができない意。

※花鳥総知春爛熳:(自然界の)花や鳥は、春の光り輝く(素晴らしい)さまをすべて知っているが。 ・総:すべて。みな。総じて。 ・爛熳:〔らんまん;lan4man4●●〕光り輝くさま。花が咲き乱れるさま。色鮮やかなさま。≒爛漫。なお、「爛漫」の意の一である「散らばっている意」はない。

※人間独自有傷心:人の世には、心を傷(いた)めることがあるのだ。 ・人間:〔じんかん;ren2jian1○○〕人の世。俗世間。この世の中。盛唐・李白の『山中問答』に「問余何意棲碧山,笑而不答心自閑。桃花流水杳然去,別有天地非
人間。」とあり、中唐・白居易の『想歸田園』に「戀他朝市求何事,想取丘園樂此身。千首惡詩吟過日,一壺好酒醉消春。歸ク年亦非全老,罷郡家仍未苦貧。快活不知如我者,人間能存幾多人。」とある。 ・独自:じぶんひとりで。…には。南唐・李Uの『浪淘沙』に「簾外雨潺潺,春意闌珊。羅衾不耐五更寒。夢裏不知身是客,一餉貪歡。   獨自莫憑欄,無限江山。別時容易見時難。流水落花春去也,天上人間。」とある。 北宋・王安石の『梅花』に「牆角數枝梅,凌寒獨自。遙知不是雪,爲有暗香來。」とあり、南宋・陸游の『卜算子』詠梅「驛外斷橋邊,寂寞開無主。已是黄昏獨自,更著風和雨。   無意苦爭春,一任羣芳妬。零落成泥碾作塵,只有香如故。」とあり、両宋・李清照は『聲聲慢』で「尋尋覓覓,冷冷CC,凄凄慘慘戚戚。乍暖還寒時候,最難將息。三杯兩盞淡酒,怎敵他、曉來風急。雁過也,正傷心,却是舊時相識。    滿地黄花堆積,憔悴損,如今有誰堪摘。守着窗兒, 獨自怎生得K。梧桐更兼細雨,到黄昏、點點滴滴。這次第,怎一個、愁字了得。」と使う。 ・傷心:〔しゃうしん;shang1xin1○○〕心を傷(いた)めること。悲しく思うこと。初唐・劉希夷(劉廷芝)の『公子行』に「天津橋下陽春水,天津橋上繁華子。馬聲廻合青雲外,人影搖動鵠g裏。鵠g蕩漾玉爲砂,青雲離披錦作霞。可憐楊柳傷心,可憐桃李斷腸花。此日遨遊邀美女,此時歌舞入娼家。娼家美女鬱金香,飛去飛來公子傍。的的珠簾白日映,娥娥玉顏紅粉妝。花際裴回雙蛺蝶,池邊顧歩兩鴛鴦。傾國傾城漢武帝,爲雲爲雨楚襄王。古來容光人所羨,況復今日遙相見。願作輕羅著細腰,願爲明鏡分嬌面。與君相向轉相親,與君雙棲共一身。願作貞松千歳古,誰論芳槿一朝新。百年同謝西山日,千秋萬古北邙塵。」とあり、盛唐・李白の『菩薩蠻』「平林漠漠煙如織,寒山一帶傷心。暝色入高樓,有人樓上愁。玉階空佇立,宿鳥歸飛急,何處是歸程,長亭更短亭。」とある。






◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「陰尋心」で、平水韻下平十二侵。次の平仄はこの作品のもの。

○○●●●○○,(韻)
○●○○●●○。(韻)
○●●○○●●,
○○●●●○○。(韻)
2015.1.26
                               
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