Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




                    
                   
      塞下曲
              
                  皎然 
寒塞無因見落梅,
胡人吹入笛聲來。
勞勞亭上春應度,
夜夜城南戰未迴。


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塞下の曲       
                       
寒塞  落梅を 見るに 因
(よし)無くも,
胡人 吹きて  笛聲に 入れ 來
(きた)る。
勞勞亭 上  春 應
(まさ)に 度(わた)るべくも,
夜夜
(やや) 城南 戰ひ 未だ 迴(かへ)らず。

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◎ 私感註釈

※皎然:盛唐の詩僧。湖州の人。本姓は謝。字はC晝。

※塞下曲:新楽府題。辺塞の戦場の情景を詠う。王昌齢の『塞下曲』「飮馬渡秋水,水寒風似刀。平沙日未沒,黯黯見臨。昔日長城戰,咸言意氣高。黄塵足今古,白骨亂蓬蒿。」 や、常建の『塞下曲』「北海陰風動地來,明君祠上望龍堆。髑髏皆是長城卒,日暮沙場飛作灰。」などがある。この作品は安禄山の乱後、異民族が中原を侵した時のことを詠うか。

※寒塞無因見落梅:寒々とした(厳しい気候の)辺疆のとりででは、梅の花が散ったりするのを見る術(すべ)がない(が)。 ・寒塞:〔かんさい;han2sai4○●〕寒々とした辺疆の砦。冬の国境地帯のとりで。 ・無因:〔むいん;wu2yin1○○〕理由がない。方法がない。道に辿っていく目印となるべきものがない。術(すべ)がない。よしなし。『古詩十九首』之十四に「去者日以疎,來者日以親。出郭門直視,但見丘與墳。古墓犁爲田,松柏摧爲薪。白楊多悲風,蕭蕭愁殺人。思還故里閭,欲歸道
無因。」 とある。 ・落梅:「春を告げる梅の花」という意味と笛曲の名を兼ねている。「落梅」は、笛の演奏用の『落梅花』という曲名のことで、漢代の「横笛曲」にある『梅花落』のこと。李白『與史郎中欽聽黄鶴樓上吹笛』に「一爲遷客去長沙,西望長安不見家。黄鶴樓中吹玉笛,江城五月落梅花。」とあり、唐・白居易の『楊柳枝』「六水調家家唱,白雪梅花處處吹。古歌舊曲君休聽,聽取新翻楊柳枝。」 や、両宋・李清照の『永遇樂』「落日熔金,暮雲合璧,人在何處?染柳烟濃,梅笛,春意知幾許。」 として、使われている。 

※胡人吹入笛聲來:(異民族の)胡人が(「横笛曲」の『梅花落』の曲を)笛の演奏曲に入れて吹いて(いるのが聞こえて)くる。 ・胡人:えびす。西方異民族の民。 ・吹入:(…を演奏曲に)入れて吹く。(…の曲を)吹いてくる。ここでは、前出の『梅花落』を吹くことをいう。和凝の『望梅花』「春草全無消息,臘雪猶餘蹤跡。越嶺寒枝香自折,冷艷奇芳堪惜。何事壽陽無處覓,
吹入誰家笛。」に同じ。ただ、暗に胡人が中原に侵入してきたことも指そう。 ・笛聲:笛の音。笛の調べ。王之煥の『涼州詞』に「黄河遠上白雲間,一片孤城萬仞山。羌笛何須怨楊柳春風不度玉門關。」がある。 ・來:聞こえてくる。王昌齡の『殿前曲』「貴人妝梳殿前催,香風吹入殿後。」の「(吹いて……に)してくる」に同じ。

※勞勞亭上春應度:(異民族から中原を恢復することを誓った、江南の建康にある)労労亭には、春が訪れていることであろう(が)。 ・勞勞亭:〔らうらうてい;lao2lao2ting2○○○〕歴史的に、「中原を恢復する」という意味が込められた亭。建康(現・南京)にある新亭のこと。嘗て、亡国の歎きを吐出していたところ。(西)晋が胡に滅ぼされた後、江南半壁に追いやられ、皇帝を拉致(永嘉の乱)されながらも、江南の地に拠って漢民族の国家を保持し続け、長江を南渡して(遁れてきた)人士たちは、)いつも休みの日になると、長江南岸の建康(=南京附近)の新亭(労労亭)に集まって、酒を酌み交わし、郷土中原を偲び、歎いていた処。周は、『風景は(故国)とは大きく異なってはいないが、目にする川の姿、全てが新たで異なったものである』と言ったので、みんなは、見つめ合って、涙を流した。ひとり、王導だけは、形を改め正して、憤りを見せ『(我々は、)一緒になって王室のために力を尽くして(建設すべきであり)、祖国の故地・神州を恢復させるべきであり、何をめそめそと亡国の民のようになっているのか、この江南に新天地があるではないか!』と言ったので、みんなは彼に謝った。『晉書・列傳・王導』「晉國既建,以(王)爲丞相軍諮祭酒。桓彝(桓階の弟、桓温の父)初過江,見朝廷微弱,謂曰:「我以中州多故,來此欲求全活,而寡弱如此,將何以濟!」憂懼不樂。往見(王),極談世事,還,謂(周)曰:『向見管夷吾,無復憂矣。』過江人士,毎至暇日,相要出新亭飮宴。中坐而歎曰:『風景不殊,舉目有江河之異。」皆相視流涕。惟(王)愀然變色曰:「當共力王室,克復~州,何至作囚相對泣邪!』衆收涙而謝之」。李白の『勞勞亭』「天下傷心處,勞勞送客亭。春風知別苦,不遣柳條。」 のみならず、この部分は、南宋の豪放詞には、常に出てくる部分である。民族の怨念がこもっている部分。辛棄疾の『水龍吟』「渡江天馬南來」 や、宋 劉克莊の『賀新カ』「北望~州路,試平章 這場公事,怎生分付? 記得太行山百萬,曾入宗爺駕馭。今把作握蛇騎虎。加去京東豪傑喜,想投戈、下拜真吾父。談笑裡,定齊魯。兩河蕭瑟惟狐兔,問當年 祖生去後,有人來否? 多少新亭揮泪客,誰夢中原塊土?算事業須由人做。」に詳しい。南宋末の汪元量に『題王導像』も「秦淮浪白蒋山,西望~州草木腥。江左夷吾甘半壁,只縁無涙灑新亭。」 とある。これはこの陸游の作品『追感往事』「諸公可歎善謀身,誤國當時豈一秦。不望夷吾出江左,新亭對泣亦無人。」 に基づいたものともいえる。 ・對泣:向かい合って涙を流しあって泣く。前出『晉書・列傳・王導』「過江人士,毎至暇日,相要出新亭飮宴。中坐而歎曰:『風景不殊,舉目有江河之異。』皆相視流涕。」の部分に基づいて詠っている。 ・應:当然…すべきである。…するのがふさわしい。まさに…すべし。 ・度:わたる。「春度」春になる。前出・王之煥の『涼州詞』に「黄河遠上白雲間,一片孤城萬仞山。羌笛何須怨楊柳,
春風不度玉門關。」がある。

※夜夜城南戰未迴:夜毎に城南で戦っているが、(兵士は)まだ還ってきていない。 *「勞勞亭上春應度,夜夜城南戰未迴」は、中原を恢復する気運は生まれてきてはいるが、戦闘はまだ完全には収まってはいない。 ・夜夜:夜毎に。毎夜。 ・城南戰:征戦を詠う樂府題『戰城南』を使うことで戦乱のイメージを膨らませている。李白に『戰城南』「去年戰桑乾源,今年戰葱河道。洗兵條支海上波,放馬天山雪中草。萬里長征戰,三軍盡衰老。匈奴以殺戮爲耕作,古來唯見白骨黄沙田。秦家築城備胡處,漢家還有烽火然。烽火然不息,征戰無已時。野戰格鬪死,敗馬號鳴向天悲。烏鳶啄人腸,銜飛上挂枯樹枝。士卒塗草莽,將軍空爾爲。乃知兵者是凶器,聖人不得已而用之。」がある。樂府題を活用しているので、ここでの「城南」は必ずしも具体的な場所を指してはいまい。 ・未:まだ…ない。 ・迴:〔くゎい;hui2○〕もどる。かえる。めぐる。めぐらす。≒回。

               ***********




◎ 構成について

 韻式は「AAA」。韻脚は「梅來迴」で、平水韻上平十灰。次の平仄はこの作品のもの。

○●●○●○○,(韻)
○○○●●○○。(韻)
○○○●○○●,
●●○○●●○。(韻)

2005.12.26完
2009.10.26補

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