Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye


      



爾靈山
乃木希典

爾靈山嶮豈攀難,
男子功名期克艱。
銕血覆山山形改,
萬人齊仰爾靈山。




これは、乃木将軍の真筆の私信に添えられた詩
       

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乃木将軍のこの詩に関聯して、お便り(メールと写真)をいただきました。
乃木将軍の真筆のこの詩と、それに触れた真筆の手紙についてのものです。
 メールの主旨は:
  「将軍の真筆の手紙があり、そこには、この写真の『爾霊山』詩と刀が添えられたことが記されている。ただし、私信ゆえ公開はできないので、諒解してほしい。」
といことでした。写真は:
  1.乃木将軍の私信
  2.その私信中こに記された『爾霊山』詩の軸
  3.その私信中こに記された刀
の三点でした。これらの写真が所蔵者(=匿名)から送られてまいりましたので御諒解得た上で、ここに紹介致します。







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爾靈山 に れいさん
                       
爾靈山 に れいさん けんなれども  攀ぢ難 よ  がたからんや,
男子だん し 功名こうみゃう  克艱こくかんす。
鐵血てっけつ 山をおほひて 山形 改まる,
萬人ばんじん ひとしくあふぐ  爾靈山 に れいさん

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◎ 私感註釈

※乃木希典:軍人。長州藩出身。藩校明倫館に学び、戊辰戦争に参加、西南の役に従軍。明治十九年、渡独して軍制・戦術を研究し、帰国後陸軍の改革に着手。一時退役して半農生活を行うが、日清戦争に従軍。台湾総督を経て、日露戦争に第三軍司令官として、旅順を攻略、苦闘の末に陥落させ、戦勝に導いた。後、参議官、学習院院長を歴任。明治天皇大葬の日、静子夫人とともに殉死。嘉永二年(1849年)〜大正元年(1912年)。明治・竹添井井の『雙殉行』に「戰雲壓城城欲壞,腹背受敵我軍敗。聯隊旗兮臣所掌,爲賊所奪臣罪大。旅順巨砲千雷轟,骨碎肉飛血雨腥。二萬子弟爲吾死,吾何面目見父兄。山馳道連朱闕,萬國衣冠儼成列。靈輿肅肅牛歩遲,金輪徐輾聲如咽。弔砲一響臣事終,刺腹絶喉何從容。旁有蛾眉端坐伏,白刃三刺繊手紅。遺書固封墨痕濕,責躬誡世情尤急。言言キ自熱腸迸,鬼哭~恫天亦泣。嗚呼以身殉君臣節堅,舎生從夫婦道全。忠魂貞靈長不散,千秋萬古侍桃山。」とある。
203高地 瀧本恵子氏撮影・提供

※爾靈山:(にれいさん)。二〇三に ひゃくさん高地のこと。(当時の地図から判断するに、「二〇三高地」という表記が適切だろう。現・中国の地名では“203高地”〔er4ling2san1 gao1di4〕。蛇足になるが、映画の題では『二百三高地』)。旅順攻囲戦での激戦地。旅順の北西2キロメートルの地に聳える山地で、その標高が203mであることに因る。乃木希典は、「二〇三 に れいさん」の音から「爾靈山 に れいさん」の語を得た。多くの戦死者である「爾の靈の山なんぢ れい  やま」である。なお、旅順攻囲戦での要塞攻撃は、第三回総攻撃で二〇三高地をめぐる死闘が繰り広げられたが、それまでに二〇三高地以外でも、ロシア軍要塞の機関銃掃射のもと、日本軍兵士は果敢に突撃を繰り返し、極めて多数の戦死者を出した。それらを爾靈山(二〇三高地)に凝縮して詠った。明治・伊藤博文に『二百三高地』「久聞二百三高地,一萬八千埋骨山。今日登臨無限感,空看嶺上白雲還。」がある。

※爾靈山嶮豈攀難:二〇三高地が険(けわ)しいからといって、どうしてよじのぼることが難(むずか)しいだろうか。 ・嶮:〔けん;xian3◎〕けわしい。高く険しい。≒險。 ・豈:〔き;qi3●〕どうして。あに(…や)。疑問・反語表現に用いる助字。 ・攀:〔はん;pan1○上平十五刪〕よじのぼる。よじる。つかまる。とりつく。 ・難:むずかしい。 ・豈攀難:どうしてよじのぼることが難(むずか)しいことろうか。但し、この意では、「豈攀難」の部分は「豈難攀」とするのが一般的だ。(押韻上も問題はない。)また、韻脚は「難艱山」で、「難」は平水韻上平十四寒で、「艱」「山」は上平十五刪。詩中の「攀」も(また「山」も)上平十五刪なので、重複して詩中に出すこと(冒韻)は避けた方がよい。作者は当然このことは知っているので、作者が痛切に「爾靈山」の「山」を言いたかったことがよく判るところ。少し前の時代(明治二十二年)に夏目漱石は『山路觀風』で「石苔沐雨滑
難攀,渡水穿林往又還。處處鹿聲尋不得,白雲紅葉滿千山。」と使う。

※男子功名期克艱:男子としての功名のためには、困難に打ち勝つことを決心している。 ・功名:てがらをたて、名をあげること。 ・期:決心する。誓う。約束する。予想する。待ちもうける。あてにする。確信する。願う。 ・克・耐える。耐え忍ぶ。勝つ。 ・艱:〔かん;jian1○〕なやむ。難(かた)い。むずかしい。けわしい。 ・克艱:困難に打ち勝つ。

※鐵血覆山山形改:武器の鉄と兵士の血が(旅順要塞の)山腹を覆(おお)って、(幾度もの砲撃で)山の形が変わってしまった。 *押韻は上平十五刪で、韻脚に「山」があるので、重複して「山」を出すこと(冒韻)は避けた方がよい。詩としての句切れが不明瞭となるため。 ・鐵血:鉄(武器)と血(兵士の命)。兵器と兵士。鐵=銕。乃木希典の真筆では「銕」としている(写真:右上)。

※萬人齊仰爾靈山:(身命を抛っての尽忠報国の偉業に)すべての人は皆、爾靈山を敬い見上げている。 ・萬人:すべての人。たくさんの人。 ・齊:〔せい;qi2○〕ひとしく。皆。すべて。 ・仰:見上げる。あおむく。うやまいしたう。尊ぶ。

               ***********




◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「難艱山」で、平水韻上平十四寒(難)、上平十五刪(艱山)。平仄はこの作品のもの。

●○○●●○○,(韻)
○●○○○●○。(韻)
●●●○○○●,
●○○●●○○。(韻)

平成21.3.20
      3.21完
平成22.3.23補
平成24.2. 8
平成25.4.23



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