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悼亡詩

                        北宋・梅堯臣

毎出身如夢,
逢人強意多。
歸來仍寂寞,
欲語向誰何。
窻冷孤螢入,
宵長一鴈過。
世間無最苦,
精爽此銷磨。





    **********************


      悼亡(たうばう)詩 

()づる(ごと)に  身は夢の如く,
人に()へば  意を(つよ)むること 多し。
歸り(きた)れば  ()寂寞(せきばく)として,
(かた)らんと(ほっ)して  誰何(たれ)にか向かはん。
(ひや)やかにして  孤螢( こ けい) ()り,
(よる) 長くして  一(がん) 過ぐ。
世間  (このうへ)の苦は無く,
精爽(せいさう)  (ここ)銷磨(せう ま )す。

            ******************



◎ 私感訳註:

※梅堯臣:北宋の詩人。咸平五年(1002年)〜嘉祐五年(1060年)。字は聖兪。宣州宣城(現・安徽省宣城)の人。宣城は、古くは宛陵と呼ばれていたので、宛陵先生と呼ばれた。終生官途には恵まれなかったが、その詩名は「宋詩開山の祖」として知られる。『詩經』『楚辭』の「写実」「寄興」の継承を主張し、西崑派の無意味な言葉を連ねる浮薄な傾向に反対して「平淡」「閑遠」「発想は新しく、語句を練る」ことを主張した。その詩の多くは現実の生活を反映したもので、叙景・抒情の詩は清新で、深遠な意境を秘めている。

※悼亡詩:亡妻を悼んで作った詩。 *梅堯臣の『悼亡詩』は、「結髮爲夫婦,於今十七年。相看猶不足,何況是長捐。我鬢已多白,此身寧久全。終當與同穴,未死涙漣漣。」、「毎出身如夢,逢人強意多。歸來仍寂寞,欲語向誰何。窗冷孤螢入,宵長一雁過。世間無最苦,精爽此銷磨。」、「從來有修短,豈敢問蒼天。見盡人間婦,無如美且賢。譬令愚者壽,何不假其年。忍此連城寶,沈埋向九泉。」の三首がある。後世、清・王士モフ『悼亡詩』に「藥爐經卷送生涯,禪榻春風兩鬢華。一語寄君君聽取,不ヘ兒女衣蘆花。」がある。 ・悼亡:亡妻を悼み思うこと。妻に死に別れること。また、亡き妻。

※毎出身如夢:外出するごとに、肉体は夢の中にいるように感じて。 ・毎-:…ごとに。 ・出:外出する。 ・身如夢:肉体は夢の中にいるようだ、の意。

※逢人強意多:人に出くわせば、心を無理に強(し)いて(対応することが)多い。 ・逢人:人に出くわす。 ・強意:心を無理に強(し)いて。 ・強:〔がう、きゃう;qiang
3●〕むりに。しいて。強引(ごういん)に。つとめて。

※帰来仍寂寞:(外出から)帰ってくれば、その上、ひっそりとしてものさびしく。 ・仍:〔じょう;reng2○〕その上に。なお。 ・寂寞:〔せきばく、じゃくまく;ji4mo4●●〕ひっそりとしてものさびしいさま。盛唐・高適の『宋中』に「梁王昔全盛,賓客復多才。悠悠一千年,陳迹惟高臺。
寂寞向秋草,悲風千里來。」とあり、 盛唐・劉方平の『春怨』に「紗窗日落漸黄昏,金屋無人見涙痕。寂寞空庭春欲晩,梨花滿地不開門。」とあり、南宋・陸游の『書事』に「關中父老望王師,想見壺漿滿路時。寂寞西溪衰草裏,斷碑猶有少陵詩。」とある。

※欲語向誰何:語ろうとして、誰に向かえば(いいのだ→誰もいない)。 ・欲語:語ろうとする意。語ろうとして。中唐・白居易の『琵琶行』に「潯陽江頭夜送客,楓葉荻花秋瑟瑟。主人下馬客在船,舉酒欲飮無管絃。醉不成歡慘將別,別時茫茫江浸月。忽聞水上琵琶聲,主人忘歸客不發。尋聲闇問彈者
,琵琶聲停欲語。移船相近邀相見,添酒迴燈重開宴。千呼萬喚始出來,猶抱琵琶半遮面。」とあり、両宋・李清照の『武陵春』に「風住塵香花已盡,日晩倦梳頭。物是人非事事休,欲語涙先流。   聞説雙溪春尚好,也擬泛輕舟。只恐雙溪舴艋舟,載不動,許多愁。」とあり、明・唐寅の『妒花』に「昨夜海棠初著雨,數點輕盈嬌欲語。佳人曉起出蘭房,折來對鏡化紅妝。問カ花好奴顏好?カ道不如花窈窕。佳人聞語發嬌嗔,不信死花勝活人。將花揉碎擲郎前:請カ今日伴花眠!」とある。 ・誰何:だれ。なにびと。なに者。

※窓冷孤蛍入:窓辺は(人気が無くて)冷やかで、ぽつんとひとつだけの(亡き妻の魂のような)ホタルが入ってきて。 ・孤蛍:ぽつんとひとつだけのホタル。ホタルは、霊魂の動きに擬えてみる場合がある。晩夏、初秋の夜の無聊で孤独な魂でもある。白居易の『長恨歌』「夕殿
飛思悄然,孤燈挑盡未成眠。遲遲鐘鼓初長夜,耿耿星河欲曙天。鴛鴦瓦冷霜華重,翡翠衾寒誰與共。悠悠生死別經年,魂魄不曾來入夢。」に玄宗の孤独な思いを飛び交うホタルを描写することで表している。『玉台新詠』にある漢・班、の『怨詩(怨歌行)』に「新裂齊紈素,皎潔如霜雪。裁爲合歡扇,團團似明月。出入君懷袖,動搖微風發。常恐秋節至,涼風奪炎熱。棄捐篋笥中,恩情中道絶。」とあり、『玉臺新詠』にある謝の『玉階怨』 に「夕殿下珠簾,飛復息。長夜縫羅衣,思君此何極。」とある。

※宵長一雁過:(夏の終わりの)夜長(よなが)に、(亡き妻の魂のような)一羽だけのガンが飛び過ぎて行く。 ・宵:夜。 ・雁:かり。ガン。

※世間無最苦:世の中には、これ以上の苦痛は無く。 ・世間:世の中。 ・無最苦:(世の中に、)これ以上の苦痛は無い。 ・最:このうえなく。いちばん。もっとも。

※精爽此銷磨:精神を、これですりへらしてしまった。 ・精爽:〔せいさう;jing1shuang3○●〕心。精神。清らかでさわやか。 ・銷磨:〔せうま;xiao1mo
2○◎〕(精神や意志を)すりへらす。消耗する。そこなう。=銷刻。






◎ 構成について

韻式は「AAAA」。韻脚は「多何過磨」で、平水韻下平五歌。次の平仄はこの作品のもの。

●●○○●,
○○●●○。(韻)
○○○●●,
●●●○○。(韻)
○●○○●,
○○●●◎。(韻)
●○○●●,
○●●○○。(韻)
2016.6.17
     6.18
     6.19
     6.20
                               
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