Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


呉山

完顏亮

萬里車書盡混同,
江南豈有別疆封。
提兵百萬西湖上,
立馬呉山第一峰。





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呉山
萬里の車書しゃしょ ことごと く混同し,
江南 あに  疆封きゃうほうべつ 有らんや。
兵 百萬をぶ  西湖のほとり
馬をてん 呉山 ご ざんの 第一峰。

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◎ 私感註釈

※完顔亮:金の第四代皇帝の漢名。海陵王。女真名は迪古乃。金・太祖完顔阿骨打の孫で、南宋と対峙した東満、南満、華北、華中の淮河以北にあった女真族(靺鞨・後の満洲民族)の金国(金朝)の皇帝。部下によって殺された。1122年〜1161年。姓は、「完顔」で複姓。『中国歴史文化事典』(新潮社)では「ワンヤン」と読む。完顔〔Wan2yan2〕は「ワンイェン」が近いか?(女真が北京語の発音を是とするならば)。

※呉山:杭州の中心やや西よりにある西湖の東岸にある、丘と呼ぶに相応しい小山。西湖十景の内、「柳浪聞鶯」のすぐ東、清波街道・倣宋街のすぐ近く(歩いて数分の距離)にある。ここでは、杭州を象徴する地名として使われている。 *海陵王は、杭州の美をうたった柳永の填詞『望海潮』「東南形勝,三呉都會,錢塘自古繁華。煙柳畫橋,風簾翠幕,參差十萬人家。雲樹繞堤沙。怒濤卷霜雪,天塹無涯。市列珠璣,戸盈羅綺競豪奢。   重湖疊巘清嘉。有三秋桂子,十里荷花。羌管弄晴,菱歌泛夜,嬉嬉釣叟蓮娃。千騎擁高牙。乘醉聽簫鼓、吟賞煙霞。異日圖將好景,歸去鳳池誇。」を読んで、南宋の首都・杭州を我が物にしようと思ったという。

※萬里車書盡混同:遙か彼方の所まで、車の軌(車輪の間隔)の寸法や文字がすっかりとごちゃ混ぜとなってしまい。(天下が乱れて、多くの物の単位・基準がばらばらになってしまったこと)。 ・萬里:非常に遠い場所やその距離の形容。 ・車書:車の軌(車輪の間隔)の寸法と、同じ文字。ここでは、世の中の基準、単位等のことをいう。「車同軌,書同文」のこと。車輪の間隔の寸法(度量衡の統一と標準化)、また文字の統一・整理のことを謂う。始皇帝の天下統一後、あらゆる単位・基準を統一して「一法度衡石丈尺。車同軌,書同文。」(『史記・秦始皇本紀』)としたことに基づく。更には暦法や貨幣などの統一をもって天下統一の証しとした。『禮記・中庸』に「今天下
車同軌,書同文,行同倫。」とある。 ・盡:ことごとく。 ・混同:ごちゃ混ぜにして区別しない。また、混ぜあわせてて一つにする。ここは、前者の意。

※江南豈有別疆封:江南の地(南宋の国土)に、どうして別個の領土がある(のを許せよう)か。 ・江南:中国南部。長江下流以南の地。ここでは、淮河以南・江南半壁に追いやられた南宋の国土を指す。 ・豈有:どうして…あろうか。 ・疆封:〔きゃうほう;jiang1feng1○○〕≒「封疆」。「封」を韻脚として使うため「疆封」とした。土を盛り上げて築いた境界。国境。領土。

※提兵百萬西湖上:百万の兵士を、(江南の地の杭州の中心にある)西湖の畔(ほとり)に連れて行き。 ・提:連れて行く。統(す)べる。また、ひっさげる。ここは、前者の意。 ・百萬:皇帝が率いる大勢の軍隊を表す。後世、明・太祖・朱元璋は『無題』で「殺盡江南
百萬,腰間寶劍血猶腥。山僧不識英雄漢,只顧嘵嘵問姓名。」と使い、毛沢東は、『人民解放軍佔領南京』で「鍾山風雨起蒼黄,百萬雄師過大江。虎踞龍盤今勝昔,天翻地覆慨而慷。宜將剩勇追窮寇,不可沽名學覇王。天若有情天亦老,人間正道是滄桑。」と使う。 ・西湖:杭州市の中心にある湖。 ・上:ほとり。場所を指す。この用例には、盛唐・岑參の『與高適薛據同登慈恩寺浮圖』「塔勢如湧出,孤高聳天宮。登臨出世界,磴道盤虚空。突兀壓~州,崢エ如鬼工。四角礙白日,七層摩蒼穹。下窺指高鳥,俯聽聞驚風。連山若波濤,奔走似朝東。松夾馳道,宮觀何玲瓏。秋色從西來,蒼然滿關中。五陵北原,萬古濛濛。淨理了可悟,勝因夙所宗。誓將挂冠去,覺道資無窮。」や、中唐・白居易の『送春』「三月三十日,春歸日復暮。惆悵問春風,明朝應不住。送春曲江,拳拳東西顧。但見撲水花,紛紛不知數。人生似行客,兩足無停歩。日日進前程,前程幾多路。兵刃與水火,盡可違之去。唯有老到來,人間無避處。感時良爲已,獨倚池南樹。今日送春心,心如別親故。」や、中唐・張籍の『征婦怨』「九月匈奴殺邊將,漢軍全沒遼水。萬里無人收白骨,家家城下招魂葬。婦人依倚子與夫,同居貧賤心亦舒。夫死戰場子在腹,妾身雖存如晝燭。」 や現代でも張寒暉の『松花江上』「我的家在東北松花江,那裡有森林煤鑛,還有那滿山遍野的大豆高粱。我的家在東北松花江,那裡有我的同胞,還有衰老的爹娘。」がある。

※立馬呉山第一峰:馬を(西湖畔にある)呉山の一番高い峰に停めよう。(南宋の首都・臨安=杭州を占領し、南宋を平らげよう。) ・立馬:馬を止める。中唐・白居易の『勤政樓西老柳』に「半朽臨風樹,多情
立馬。開元一株柳,長慶二年春。」とあり、中唐・楊巨源の『折楊柳』に「水邊楊柳麹塵絲,立馬煩君折一枝。惟有春風最相惜,殷勤更向手中吹。」とあり、現代では毛沢東の六言詩『給彭コ懷同志』に「山高路遠坑深,大軍縱馳奔。誰敢刀立馬?惟我彭大將軍!」とある。 ・馬:ここでは、軍馬のこと。 ・第一峰:一番高い峰。


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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「同封峰」で、平水韻上平一東(同)、上平二冬(封峰)。この作品の平仄は、次の通り。


●●○○●●○,(韻)
○○●●●○○。(韻)
○●●●○○●,
●●○○●●○。(韻)
2009.5.6
     5.7
     5.8完
2010.6.7補



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