Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


十五夜望月寄杜郎中

中唐・王建

中庭地白樹棲鴉,
冷露無聲溼桂花。
今夜月明人盡望,
不知秋思落誰家。





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十五夜 月を望みて()郎中に寄す

中庭(ちゅうてい) () (しろ)うして  ()(からす) ()み,
冷露(れいろ) 聲 無く  桂花(けいくゎ)(うるほ)す。
今夜 月明(げつめい)  人 (ことごと)(のぞ)むも,
知らず 秋思(しうし)  ()が家にか落つるを。

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◎ 私感註釈

※王建:中唐の詩人。(768年頃?〜830年頃?)字は仲初。潁川(現・河南省許昌)の人。張籍と共に名をあげた。楽府詩や宮詞に長じていた。

※十五夜望月寄杜郎中:十五夜の満月の時に杜郎中に便りを出す。 ・十五夜:十五夜の月。陰暦・十五日の夜(の月)。ここでは、中秋の十五日の夜の月を指す。 ・望月:十五夜の月。満月。もちづき。 ・寄:手紙を出す。 ・杜:姓。 ・郎中:官名。尚書省の二十四司の長。

※中庭地白樹棲鴉:中庭は、地上が(月光のために)白々(しらじら)として、木にはカラスが住みついて。 ・地白:地上が(月光のために)白々(しらじら)としている、意。 ・棲:すむ。 ・鴉:カラス。

※冷露無聲湿桂花:冷たい露は、音も無く(月の中にあると謂われる)かつらの花を潤している。 ・桂:〔けい;gui4●〕モクセイ。ギンモクセイ。キンモクセイ。かつらの花。月の中にあると謂われる木。中唐・丘丹の『和韋使君秋夜見寄』に「露滴梧葉鳴,秋風
桂花。中有學仙侶,吹簫弄山月。」とある。

※今夜月明人尽望: 今夜の月が明るく照らす時、人はことごとく望むことだろうが。

※不知秋思落誰家:秋の思いは、誰のところに落ち着くことになるのだろうか。 ・不知:わからない。かもしれない。だろうか。初唐・張若虚の『春江花月夜』に「春江潮水連海平,海上明月共潮生。灩灩隨波千萬里,何處春江無月明。江流宛轉遶芳甸,月照花林皆似霰。空裏流霜不覺飛,汀上白沙看不見。江天一色無纖塵,皎皎空中孤月輪。江畔何人初見月,江月何年初照人。人生代代無窮已,江月年年祗相似。
不知江月待何人,但見長江送流水。白雲一片去悠悠,青楓浦上不勝愁。誰家今夜扁舟子,何處相思明月樓。可憐樓上月裴回,應照離人妝鏡臺。玉戸簾中卷不去,擣衣砧上拂還來。此時相望不相聞,願逐月華流照君。鴻雁長飛光不度,魚龍潛躍水成文。昨夜鞨K夢落花,可憐春半不還家。江水流春去欲盡,江潭落月復西斜。斜月沈沈藏海霧,碣石瀟湘無限路。不知乘月幾人歸,落月搖情滿江樹。」とあり、晩唐・杜牧の『泊秦淮』「煙籠寒水月籠沙,夜泊秦淮近酒家。商女不知亡國恨,隔江猶唱後庭花。」とある。 ・秋思:〔しうし;qiu1si4○●〕秋の頃の物思い。秋に感じるものさびしい思い。「思」は、名詞としての用法。中唐・張籍に『秋思』「洛陽城裏見秋風,欲作家書意萬重。復恐匆匆説不盡,行人臨發又開封。」があり、晩唐・許渾に『秋思』「h樹西風枕簟秋,楚雲湘水憶同遊。高歌一曲掩明鏡,昨日少年今白頭。」がある。 ・落:落ち着く。「落」を「在」ともする。 ・誰家:誰(だれ)。何人(なんぴと)。(古白話 「家」字の意味は強くない)。また、どこ。誰の家。初唐・張若虚の『春江花月夜』「春江潮水連海平,海上明月共潮生。灩灩隨波千萬里,何處春江無月明。江流宛轉遶芳甸,月照花林皆似霰。空裏流霜不覺飛,汀上白沙看不見。江天一色無纖塵,皎皎空中孤月輪。江畔何人初見月,江月何年初照人。人生代代無窮已,江月年年祗相似。不知江月待何人,但見長江送流水。白雲一片去悠悠,青楓浦上不勝愁。誰家今夜扁舟子,何處相思明月樓。可憐樓上月裴回,應照離人妝鏡臺。玉戸簾中卷不去,擣衣砧上拂還來。此時相望不相聞,願逐月華流照君。雁長飛光不度,魚龍潛躍水成文。昨夜鞨K夢落花,可憐春半不還家。江水流春去欲盡,江潭落月復西斜。斜月沈沈藏海霧,碣石瀟湘無限路。不知乘月幾人歸,落月搖情滿江樹。」や、唐・劉希夷(劉廷芝)の『 白頭吟(代悲白頭翁)』に「洛陽城東桃李花,飛來飛去誰家。洛陽女兒惜顏色,行逢落花長歎息。今年花落顏色改,明年花開復誰在。已見松柏摧爲薪,更聞桑田變成海。古人無復洛城東,今人還對落花風。年年歳歳花相似,歳歳年年人不同。寄言全盛紅顏子,應憐半死白頭翁。此翁白頭眞可憐,伊昔紅顏美少年。公子王孫芳樹下,C歌妙舞落花前。光祿池臺開錦繍,將軍樓閣畫~仙。一朝臥病無人識,三春行樂在誰邊。宛轉蛾眉能幾時,須臾鶴髮亂如絲。但看古來歌舞地,惟有黄昏鳥雀悲。」とあり、中唐・白居易『聞夜砧』に「誰家思婦秋擣帛,月苦風凄砧杵悲。八月九月正長夜,千聲萬聲無了時。應到天明頭盡白,一聲添得一莖絲。」とあり、白居易の『竹枝』「江畔誰家唱竹枝,前聲斷咽後聲遲。怪來調苦縁詞苦,多是通州司馬詩。」や、晩唐・蜀・韋莊『思帝郷』「春日遊,杏花吹滿頭。陌上誰家年少、足風流。妾擬將身嫁與、一生休。縱被無情棄,不能羞。」、両宋・張元幹『石州慢』の「己酉秋呉興舟中作」に「雨急雲飛,瞥然驚散,暮天涼月。誰家疏柳低迷,幾點流螢明滅。夜帆風駛,滿湖煙水蒼茫,菰蒲零亂秋聲咽。夢斷酒醒時,倚危檣C絶。  心折,長庚光怒,群盗縱横,逆胡猖獗。欲挽天河,一洗中原膏血。兩宮何處?塞垣只隔長江,唾壺空撃悲歌缺。萬里想龍沙,泣孤臣呉越。」。なお、漢・樂府の『蒿里曲』「蒿里誰家,聚斂魂魄無賢愚。鬼伯一何相催促,人命不得少踟。」や、魏・曹植の『白馬篇』の「白馬飾金羈,連翩西北馳。借問誰家,幽并遊侠兒。少小去ク,揚聲沙漠垂。宿昔秉良弓,矢何參差。」は本義か。 ・宿:やどる。泊まる。動詞。


               ***********




◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「鴉花家」で、平水韻下平六麻。この作品の平仄は、次の通り。

○○●●●○○,(韻)
●●○○●●○。(韻)
○●●○○●●,
●○○●●○○。(韻)
2019.10.26
      10.27完
      11. 4補



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