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釈月性



 
 
              
      將東遊題壁

                      釋月性

男兒立志出郷關,
學若無成不復還。
埋骨何期墳墓地,
人間到處有靑山。


******

(まさ)に 東遊せんとして 壁に 題す
                       
男兒 志を 立てて  郷關を 出づ,
學 若
(も)し 成る無くんば  復(ま)た 還(かへ)らず。
骨を埋
(うづ)むるに 何ぞ期せん  墳墓の地を,
人間 到る處に  靑山 有り。

*****************


◎ 私感註釈

※釋月性:文化十四年(1817年)~安政三年(1856年)。江戸末期の詩僧。周防国の人。勤王の志を持っていた。釈は、釈門の意。蛇足になるが、同時代人に月照(西郷隆盛とともに錦江湾に入水)がいるのに注意。

※將東遊題壁:東の方に旅立とうとして、壁に詩を書いた。 ・東遊:月性が大阪の篠崎小竹のもとへ旅立とうとした時になる。 *この作品は、或いは「男兒立志出郷關,學若無成死不還。埋骨何期(豈惟)墳墓地,人間到處有靑山。」ともする。毛沢東が十七歳の時の作に『留呈父親』 「孩兒立志出郷關,學不成名誓不還;埋骨何須桑梓地,人間無處不靑山。」と、この作品に基づいて作っている。尤も、彼はこれを西郷隆盛のものと思っていたようだ。この混乱は、西郷隆盛が共に活動した友人の詩を揮毫して留めて置いたことによる、とお教えいただいた。十数年後、雲井龍雄は『題客舍壁』「欲成斯志豈思躬,埋骨靑山碧海中。醉撫寶刀還冷笑,決然躍馬向關東。」と作っている。

※男兒立志出郷關:男たるべき者が志を立ててて、故郷を出立した(からには)。 ・男兒:男児。男。男たるべき者。 ・立志:志を立てる。 ・出:出立する。 ・郷關:故郷の村の門。日本の鳥居に似た感じ。転じて、故郷。細井平洲の『夢親』に「芳艸萋萋日日新,動人歸思不勝春。
鄕關此去三千里,昨夢高堂謁老親。」とある。

※學若無成不復還:学問が、もしも、成就することが無ければ、二度とは帰ってこない。「學若無成死復還」「學若無成死不還」ともする。 ・學:学問。 ・若:もしも。 ・無成:成就することが無ければ。 ・不復:二度とは…ない。再びはない。燕の荊軻『易水歌』「風蕭蕭兮易水寒,壯士一去兮
不復。」に基づく。 ・還:もどる。かえる。

※埋骨何期墳墓地:骨を埋めるのは、どうして故郷の地であることを望もうか。 ・埋骨:骨を埋める。死没して埋葬する。死ぬこと。「埋骨豈唯墳墓地」外ともする。 ・何期:どうして期待しようか。どうして願おうか。どうして希望しようか。反語。反問。 ・墳墓地:(祖宗を祀っている)故郷の地。

※人間到處有靑山:人間には、いたるところに墓所とすべき青山があるのだ。 ・人間:〔じんかん;ren2jian1〕世の中。浮き世。社会。ここでは日本語として「にんげん」と読む、「人(ひと)」の意としての用法になるのか。 ・到處:いたるところに。方々に。どこにでも。 ・靑山:墓所とする青山。墓所。




◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「關還山」で、平水韻上平十五刪。次の平仄はこの作品のもの。

○○●●●○○,(韻)
●●○○●●○。(韻)
●●○○●●●,
○○●●●○○。(韻)

平成16.4.21
      4.22完
      4.23補
      4.24
      6.27
平成19.2.10
平成30.3.21



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