Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


送王永 
                                                  

     唐・劉商

君去春山誰共遊,
鳥啼花落水空流。
如今送別臨溪水,
他日相思來水頭。




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王永(わうえい)を送る  

君 去らば 春山(しゅんざん)  (たれ)と共にか遊ばん,
()き 花 落ちて  水 (むな)しく流れん。
如今(じょこん) (わか)れを送りて  溪水(けいすゐ)(のぞ)む,
他日 ()ひ思はば  水頭(すゐとう)(きた)れ。

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◎ 私感註釈

※劉商:中唐の詩人、画家。字は子夏。彭城(現・江蘇省徐州)の人。大暦年間の進士。官は礼部郎中に至る。文に優れ、絵画に秀でていた。代表作に後漢末・蔡琰(蔡文姫)の『胡笳十八拍』(我生之初尚無爲)第一拍〜第六、(日暮風悲兮邊聲四起)第七拍〜第十二、(不謂殘生兮卻得旋歸)第十三拍〜第十八拍、『悲憤詩』 一(漢季失權柄)、『悲憤詩』 二(邊荒與華異)、『悲憤詩』 三(去去割情戀)、『悲憤詩』七言騒体(嗟薄兮遭世患))に擬えて作った詩が有名。

※送王永:旅立っていく王永を見送る。 ・送:見送る。送別する。 ・王永:人名。不詳。

※君去春山誰共遊:あなたは春の山から去っていくので(残されたわたしは)誰と一緒に楽しみ交わればいいのだろうか。 *この「君去春山誰共遊」の句は日本と中国とで節奏(=句切り)が異なるようだ。日本では「君去,春山誰共遊」であり、中国では「君去春山,誰共遊」と解していよう。前者では「あなたは去っていくが、(残されたわたしは)春の山で誰と遊び過ごせばいいのだろうか。」となり、後者では「あなたは春の山から去っていくが、(残されたわたしは)誰と遊び過ごせばいいのだろうか。」となる。このような詩型の節奏は「□□・□□+□□□」で、(過去や現代の中国人は)「君去・春山+誰共遊」(「君去 春山  誰共遊」=「くんきょ しゅんざん  すゐきょういう/
jūnqù chūnshān shuígòngyóu」)とうたっていただろう。後者の「君去・春山+誰共遊」である。意味に於いては、「春山」の部分が微妙に異なるとはいえ、基本的には同義である。ここは、日本の伝統に従って読み下す。 ・君:あなた。ここでは、王永を指す。 ・去:さる。行く。 ・誰:だれが…しようか。たれか…ん。反語。 ・誰共:だれとともにしようか。「誰与共」。反語の形式。 ・遊:あそぶ。たのしむ。野山などへ気儘に出かける。心慰めたのしむ。まじわる。つきあう。

※鳥啼花落水空流:鳥が鳴き、花が散って、川の水は、むなしく流れていく。 *この句は「SV+SV+SV」の構文。 ・啼:(鳥や獣が)鳴く。 ・水:河川。 ・空:いたずらに。むだに。むなしく。

※如今送別臨渓水:今、旅立ちを見送って、谷川をのぞむところにいる(が)。 ・渓水:谷川の水。 ・如今:ただいま。いま。現在。 ・送別:旅立つ人を見送る。別を送る。 ・臨:面する。のぞむ。 ・渓水:谷川の水。谷川。

※他日相思来水頭:後日、慕情が募ってくれば、川の畔(ほとり)に来よう。 ・他日:ほかの日。後日。また、前日。以前。ここは、前者の意。 ・相思:慕情が募っていくこと。慕わしい。思いを寄せる。ここでは、互いに思慕することを意味しない。「相−」は動作が対象に及ぶときの表現。「…ていく。…てくる」。ここは「相互に」の意はない。白居易の『勸酒』「昨與美人對尊酒,朱顏如花腰似柳。今與美人傾一杯,秋風颯颯頭上來。年光似水向東去,兩鬢不禁白日催。東鄰起樓高百尺,題照日光
。」李白に『把酒問月』「天有月來幾時,我今停杯一問之。人攀明月不可得,月行卻與人。皎如飛鏡臨丹闕,拷喧ナ盡C輝發。但見宵從海上來,寧知曉向雲陝刀B白兔搗藥秋復春,娥孤棲與誰鄰。今人不見古時月,今月曾經照古人。古人今人若流水,共看明月皆如此。唯願當歌對酒時,月光長照金樽裏。」や、陶潜の『飮酒二十首』其一「衰榮無定在,彼此更共之。邵生瓜田中,寧似東陵時。寒暑有代謝,人道毎如茲。達人解其會,逝將不復疑。忽與一觴酒,日夕歡。」 、陶淵明の『雜詩十二首』其七の「日月不肯遲,四時催迫。寒風拂枯條,落葉掩長陌。弱質與運頽,玄鬢早已白。素標插人頭,前途漸就窄。家爲逆旅舍,我如當去客。去去欲何之,南山有舊宅。」や張説の『蜀道後期』「客心爭日月,來往預期程。秋風不,先至洛陽城。」杜甫の『州歌十絶句』其五に「西一萬家,江北江南春冬花。背飛鶴子遺瓊蕊,趁鳧雛入蒋牙。」とあり、唐・無名女子の『思婦詞』に「一別行千里,來時未有期。月中三十日,無夜不。」とあり、李U『柳枝詞』「風情漸老見春羞,到處消魂感舊遊。多謝長條似,強垂煙穗拂人頭。」 、范仲淹の『蘇幕遮』「碧雲天,黄葉地,秋色連波,波上寒煙翠。山映斜陽天接水,芳草無情,更在斜陽外。   黯ク魂,追旅思,夜夜除非,好夢留人睡。明月樓高休獨倚,酒入愁腸,化作思涙。」 前出・韋莊の『浣溪沙』「夜夜更漏殘とあるなど、下図のように一方の動作がもう一方の対象に及んでいく時に使われている。
B
もっとも、李白の『古風』「龍虎相啖食,兵戈逮狂秦」、「遠別離」の「九疑聯綿相似,重瞳孤墳竟何是。」や『長相思』「相思,在長安」や王維の「入鳥不相亂,見獸相親。」などは、下図のような相互の働きがある。
B
また、これらとは別に言葉のリズムを整える働きのために使っていることも詩では重要な要素に挙げられる。

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◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「遊流頭」で、平水韻下平十一尤。この作品の平仄は、次の通り。

○●○○○●○,(韻)
●○○●●○○。(韻)
○○●●○○●,
○●○○○●○。(韻)
2012.11.13
     11.14
     11.15
     11.17




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