Huanying xinshang Ding Fengzhang de wangye

                            


送魏十六還蘇州 
                                                  

     唐・皇甫冉

秋夜沈沈此送君,
陰蟲切切不堪聞。
歸舟明日毘陵道,
囘首姑蘇是白雲。




******

()十六の蘇州( そ しう)(かへ)るを送る  

秋夜(しう や ) 沈沈(ちんちん)として  (ここ)に君を送れば,
陰蟲(いんちゅう) 切切(せつせつ)として  聞くに()へず。
歸舟( き しう) 明日(みょうにち)  毘陵( ひ りょう)の道,
(かうべ)(めぐ)らせば 姑蘇(こそ)は  ()白雲(はくうん)

               ****************





◎ 私感註釈

※皇甫冉:〔くゎうほ ぜん;Huang2fu3 Ran3〕。盛唐の詩人。開元五年(717年)頃〜大暦五年(770年)。皇甫(くゎうほ)が姓。複姓。字は茂政。潤州(現・鎮江)丹陽の人。天寶十五年、状元(第一位)で進士となり、無錫尉を授けられ、左金吾兵曹、左拾遺、右補闕等を歴任する。安史の乱に際しては、義興(現・宜興)に住み、難を避け、丹陽に没した。

※送魏十六還蘇州:魏十六が蘇州に戻っていくのを見送って。 ・送:見送る。送別する。 ・魏十六:名前。「魏」は姓で「十六」は排行。魏家の十六番目の子の意。 ・還:かえる。行き先から帰る。行った者がくるりと帰る。 ・蘇州:江南景勝の地。現・江蘇省東南部の太湖の東岸にある柳の美しい水都で、秋時代の呉の都。『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)54ページ「唐 淮南道」にある。後出・「姑蘇」と指すところは同じ。

※秋夜沈沈此送君:秋の夜が静まってひっそりとしたここ(見送りに共にやってきたところ)で、あなたを送りだそう。 *「秋夜沈沈此送君」を「秋夜深深北送君」ともする。 ・沈沈:〔ちんちん;chen2chen2○○〕深く静まっているさま。静まりひっそりしたさま。奥深く静かなさま。 かくれるさま。静かに時の過ぎるさま。夜の更けていくようす。静まりひっそりしたさま。かくれるさまの例に、張若虚の『春江花月夜』「春江潮水連海平,海上明月共潮生。灩灩隨波千萬里,何處春江無月明。江流宛轉遶芳甸,月照花林皆似霰。空裏流霜不覺飛,汀上白沙看不見。江天一色無纖塵,皎皎空中孤月輪。江畔何人初見月,江月何年初照人。人生代代無窮已,江月年年祗相似。不知江月待何人,但見長江送流水。白雲一片去悠悠,青楓浦上不勝愁。誰家今夜扁舟子,何處相思明月樓。可憐樓上月裴回,應照離人妝鏡臺。玉戸簾中卷不去,擣衣砧上拂還來。此時相望不相聞,願逐月華流照君。鴻雁長飛光不度,魚龍潛躍水成文。昨夜鞨K夢落花,可憐春半不還家。江水流春去欲盡,江潭落月復西斜。斜月
沈沈藏海霧,碣石瀟湘無限路。不知乘月幾人歸,落月搖情滿江樹。」があり、奥深く静かなさまの例に宋・陸游の『關山月』に「和戎詔下十五年,將軍不戰空臨邊。朱門沈沈按歌舞,厩馬肥死弓斷弦。戍樓斗催落月,三十從軍今白髮。笛裏誰知壯士心,沙頭空照征人骨。中原干戈古亦聞,豈有逆胡傳子孫!遺民忍死望恢復,幾處今宵垂涙痕。」があり、夜の更けていくさまの例に、北宋・秦觀の『如夢令』に「遙夜沈沈如水風緊驛亭深閉。夢破鼠窺燈,霜送曉寒侵被。無寐,無寐,門外馬嘶人起。」や、宋の蘇軾の『春夜』に「春宵一刻値千金,花有C香月有陰。歌管樓臺聲細細,鞦韆院落夜沈沈。」とあり、宇文虚中の『在金日作』に「遙夜沈沈滿幕霜,有時歸夢到家ク。傳聞已築西河,自許能肥北海羊。回首兩朝倶草莽,馳心萬里絶農桑。人生一死渾闔磨C裂眥穿胸不汝忘。」がある。 ・此:ここ。作者(=皇甫冉)が、魏十六が蘇州へ還るのに大運河の江南河(京口(現・鎮江)−丹陽−毘陵(=常州)−無錫−蘇州−餘杭(≒現・杭州))の間を通った(下註地図参照)。

※陰虫切切不堪聞:秋の虫(≒コオロギ)の声が胸に迫って悲しげで、聞くに堪えない。 ・陰虫:秋の虫(スズムシ・マツムシ・コオロギ等)。また、ガマガエル。ここは、前者の意。 ・切切:〔せつせつ;qie
4qie4●●〕音声のひしひしと悲しいさま。音声のひしひしと迫るさま。また、胸に迫るように悲しいさま。思い迫るさま。また、ねんごろなさま。叮嚀なさま。ここは、前者の意。 ・不堪-:…に堪え(られ)ない。とても…できない。

大きな地図で見る
左上の镇江市から丹阳市−常州市−无锡市−苏州市−のラインが詩の舞台

※帰舟明日毘陵道:(南の方に該る)故郷(=蘇州)に帰る旅の舟(=魏十六の乗った船)は、明日は毘陵(ひりょう)(=常州)の道をとっている(ことだろう)。 ・帰舟:故郷に帰る旅の舟。港にもどる舟。 ・毘陵:〔ひりょう;Pi2ling2○○〕武進。晋陵。現・江蘇省常州市(武進県)。曲阿(丹陽)と蘇州の中間。作者の皇甫冉は、潤州
丹陽の人で、進士に挙げられて先ず無錫を授けられた。これらの位置関係を北から順に見ると1.曲阿(=丹陽) 2.毘陵(常州、武進、晋陵) 3.無錫 4.蘇州 となる。(『中国歴史地図集』第五冊 隋・唐・五代十国時期(中国地図出版社)54ページ「唐 淮南道」に基づく)。魏十六は蘇州へ還るのに大運河の中の江南河(京口(現・鎮江)−丹陽−毘陵(=常州)−無錫−蘇州−餘杭(≒現・杭州))の間を通ったことが分かる。

※回首姑蘇是白雲:(北の方に向かっている作者・皇甫冉が)後ろを振り向けば、姑蘇(=蘇州)は白雲の中にある。/姑蘇は魏十六にとって、意を得ることができなかったための隠棲の地になるのだろう。(王維の『送別』「下馬飮君酒,問君何所之。君言
不得意,歸臥南山陲但去莫復問,白雲無盡時。」に基づく)。 ・回首:頭を振り向ける。後ろを振り向く。 ・姑蘇:〔こそ;Gu1Su1○○〕蘇州一帯の古称で、現・江蘇省蘇州市西南郊にある呉県。秋時代の呉の国の都その地の南西に姑蘇山があることから附いた名。太湖の東岸にあり、附近に姑蘇山があり、その山頂には姑蘇台がある。また平江ともいう。『中国歴史地図集』第一冊 原始社会・…春秋・戦国時期(中国地図出版社)29−30ページ「楚呉越」では五湖(現・太湖)の東岸に姑蘇山があり、そのすぐ東に呉がある。但し、『中国歴史地図集』第三冊 三国・西晋時期(中国地図出版社)、第四冊 東晋十六国・南北朝時期、第五冊 隋・唐・五代十国時期の該当頁には、(呉県はあるが)姑蘇はない。「蘇州」と同義。唐・張繼の『楓橋夜泊』に「月落烏啼霜滿天,江楓漁火對愁眠。姑蘇城外寒山寺,夜半鐘聲到客船。」とあり、盛唐・樓穎の『西施石』に「西施昔日浣紗津,石上苔思殺人。一去姑蘇不復返,岸傍桃李爲誰春。」とある。姑蘇台の意では、李白の『蘇臺覽古』「舊苑荒臺楊柳新,菱歌C唱不勝春。只今惟有西江月,曾照呉王宮裡人。」と欧陽炯の『江城子』「晩日金陵岸草平,落霞明,水無情。六代繁華,暗逐逝波聲,空有姑蘇臺上月,如西子鏡,照江城。」や、牛の『楊柳枝』「呉王宮裏色偏深,一簇纖條萬縷金。不憤錢塘蘇小小,引カ松下結同心。」等がある。 ・是:…は…である。これ。主語と述語の間にあって述語の前に附き、述語を明示する働きがある。〔A是B:AはBである〕。 ・白雲:白い雲。道教や仏教の趣があり、俗世間を超越したことを暗示する語でもある。盛唐の王維の『送別』「下馬飮君酒,問君何所之。君言不得意,歸臥南山陲。但去莫復問,白雲無盡時。」や、唐・杜牧の『山行』「遠上寒山石徑斜,白雲生處有人家。停車坐愛楓林晩,霜葉紅於二月花。」、また、崔(さいかう:Cui1Hao4)の七律『黄鶴樓』「昔人已乘白雲,此地空餘黄鶴樓。黄鶴一去不復返,白雲千載空悠悠。晴川歴歴漢陽樹,芳草萋萋鸚鵡州。日暮ク關何處是,煙波江上使人愁。」、漢の武帝・劉徹の樂府『秋風辭』「秋風起兮白雲,草木黄落兮雁南歸。蘭有秀兮菊有芳,懷佳人兮不能忘。汎樓船兮濟汾河,中流兮揚素波。簫鼓鳴兮發櫂歌,歡樂極兮哀情多。少壯幾時兮奈老何。」。「白雲」の語はなく「雲」だけになるが、晉・陶淵明の『歸去來兮辭』の「歸去來兮,田園將蕪胡不歸。既自以心爲形役,奚惆悵而獨悲。悟已往之不諫,知來者之可追。實迷途其未遠,覺今是而昨非。舟遙遙以輕,風飄飄而吹衣。問征夫以前路,恨晨光之熹微。乃瞻衡宇,載欣載奔。僮僕歡迎,稚子候門。三逕就荒,松菊猶存。攜幼入室,有酒盈樽。引壺觴以自酌,眄庭柯以怡顏。倚南窗以寄傲,審容膝之易安。園日渉以成趣,門雖設而常關。策扶老以流憩,時矯首而游觀。無心以出岫,鳥倦飛而知還。景翳翳以將入,撫孤松而盤桓。歸去來兮,請息交以絶遊。世與我以相遺,復駕言兮焉求。ス親戚之情話,樂琴書以消憂。農人告余以春及,將有事於西疇。或命巾車,或棹孤舟。既窈窕以尋壑,亦崎嶇而經丘。木欣欣以向榮,泉涓涓而始流。羨萬物之得時,感吾生之行休。已矣乎,寓形宇内復幾時。曷不委心任去留,胡爲遑遑欲何之。富貴非吾願,帝ク不可期。懷良辰以孤往,或植杖而耘。登東皋以舒嘯,臨C流而賦詩。聊乘化以歸盡,樂夫天命復奚疑。」や唐の賈島『尋隱者不遇』「松下問童子,言師採藥去。只在此山中,深不知處。」がある。



              ***********





◎ 構成について

韻式は、「AAA」。韻脚は「君聞雲」で、平水韻上平十二文。この作品の平仄は、次の通り。

○●○○●●○,(韻)
○○●●●○○。(韻)
○○○●○○●,
○●○○●●○。(韻)
2013.5.15
     5.16
     5.17




xia 1ye次の詩へ
shang 1ye前の詩へ
抒情詩選メニューへ
    ************
shici gaishuo詩詞概説
唐詩格律 之一
宋詞格律
詞牌・詞譜
詞韻
唐詩格律 之一
詩韻
詩詞用語解説
詩詞引用原文解説
詩詞民族呼称集
shichao shou ye天安門革命詩抄
Qiu Jin ci秋瑾詩詞
碧血の詩編
李U詞
Xin Qiji ci辛棄疾詞
李C照詞
陶淵明集
Huajianji花間集
Huajianji婉約詞:香残詞
Huajianji毛澤東詩詞
zhuozuo碇豐長自作詩詞
漢訳和歌
参考文献(詩詞格律)
cankao shumu(wenge)参考文献(宋詞)
本ホームページの構成・他
Riyu:zhiciわたしのおもい
hui shouye
huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye