Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye
正気の歌 和文天祥正気歌



 
 
              
和文天祥正氣歌
              藤田東湖


天地正大氣,
粹然鍾   神州。
秀爲不二嶽,
巍巍聳千秋。
注爲大瀛水,
洋洋環八洲。
發爲萬朶櫻,
衆芳難與儔。
凝爲百錬鐵,
鋭利可割鍪。
藎臣皆熊羆,
武夫盡好仇。
   神州孰君臨,
萬古仰  天皇。
   皇風洽六合,
明德侔大陽。
不世無汚隆,
正氣時放光。
乃參大連議,
侃侃排瞿曇。
乃助  明主斷,
燄燄焚伽藍。
中郞嘗用之,
宗社磐石安。
淸丸嘗用之,
妖僧肝膽寒。
忽揮龍口劍,
虜使頭足分。
忽起西海颶,
怒濤殱胡氛。
志賀月明夜,
陽爲   鳳輦巡。
芳野戰酣日,
又代   帝子屯。
或投鎌倉窟,
憂憤正愪愪。
或伴櫻井驛,
遺訓何殷勤。
或守伏見城,
一身當萬軍。
或殉天目山,
幽囚不忘君。
承平二百歳,
斯氣常獲伸。
然當其鬱屈,
生四十七人。
乃知人雖亡,
英靈未嘗泯。
長在天地間,
凛然敍彜倫。
孰能扶持之,
卓立東海濱。
忠誠尊   皇室,
孝敬事天神。
修文兼奮武,
誓欲淸胡塵。
一朝天歩艱,
   邦君身先淪。
頑鈍不知機,
罪戻及孤臣。
孤臣困葛藟,
   君冤向誰陳。
孤子遠墳墓,
何以報先親。
荏苒二周星,
獨有斯氣隨。
嗟予雖萬死,
豈忍與汝離。
屈伸付天地,
生死又何疑。
生當雪   君冤,
復見張四維。
死爲忠義鬼,
極天護皇基。

   『謫居詩存』中の「和文天祥正氣歌」   『東湖詩鈔』中の「和文天祥正氣歌」


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文天祥の正氣歌に 和す
                       
天地  正大の氣,
粹然として  神州に 鍾
(あつま)る。
秀でては 不二
(ふじ)の嶽となり,
巍巍
(ぎぎ)として  千秋に 聳(そび)ゆ。
注ぎては  大瀛
(だいえい)の水となり,
洋洋として  八洲を 環
(めぐ)る。
發しては  萬朶
(ばんだ)の櫻となり,
衆芳  與
(とも)に 儔(たぐ)ひし難し。
(こ)りては 百錬の鐵となり,
鋭利  鍪
(かぶと)を 割く 可(べ)し。
藎臣
(じんしん)  皆な 熊羆(ゆうひ)
武夫  盡
(ことごと)く 好仇(かうきう)
神州  孰
(たれ)か 君臨する,
萬古  天皇を 仰ぐ。
皇風  六合
(りくがふ)に 洽(あまね)く,
明徳  大陽に 侔
(ひと)し。
世に 汚隆
(をりゅう) 無らざれば,
正氣  時に 光を放つ。
(すなは)ち 大連の議に 參し,
侃侃
(かんかん)  瞿曇(くどん)を 排す。
(すなは)ち 明主の斷を 助け,
燄燄として  伽藍を 焚
(や)く。
中郞  嘗
(かつ)て 之(これ)を 用ひ,
宗社  磐石
(ばんじゃく) 安し。
淸丸  嘗
(かつ)て 之(これ)を 用ひ,
妖僧  肝膽 寒し。
(たちま)ち 龍口の劍を 揮(ふるひ)て,
虜使  頭足 分
(わかた)る。
忽ち 西海の颶を 起して,
怒濤  胡氛を 殱
(ころしつ)くす。
志賀  月明なる 夜,
(いつは)りて 鳳輦(ほうれん)と 爲(な)りて 巡(めぐ)る。
芳野  戰 酣
(たけなは)なるの日,
又 帝子に 代って 屯す。
或は 鎌倉の窟に 投じ,
憂憤  正に 愪愪
(うんうん)
或は 櫻井の驛に 伴ひ,
遺訓  何ぞ 殷勤なる。
或は 伏見城を 守り,
一身  萬軍に 當る。
或は 天目山に 殉
(したが)ひ,
幽囚  君を 忘れず。
承平  二百歳,
斯氣  常に 伸を 獲る。
(しか)れども 其の鬱屈するに 當(あたり)ては,
四十七人を 生ず。
(すなは)ち 知る  人 亡すと 雖(いへど)も,
英靈  未
(いま)だ嘗(かつ)て 泯(ほろ)びず。
長く 天地の間に 在りて,
隱然  彜倫
(いりん)を 敍(つい)づ。
(たれ)か能(よ)く  之(これ)を 扶持(ふぢ)す,
卓立す  東海の濱
(ひん)
忠誠  皇室を 尊び,
孝敬  天神に 事
(つか)ふ。
文を 修むるは  武を 奮ふを 兼ね,
誓つて 胡塵を 淸めんと 欲す。
一朝  天歩 艱
(なや)み,
邦君  身 先
(ま)づ 淪(しづ)む。
頑鈍  機を 知らず,
罪戻  孤臣に 及ぶ。
孤臣  葛藟
(かつるゐ)に 困しむ,
君冤  誰に 向てか 陳せん。
孤子  墳墓に 遠
(とほざ)かる,
何を 以てか  先親に 報
(むく)ひん。
荏苒
(じんぜん)たり  二周星,
(ひと)り 斯(こ)の氣の隨ふにあり。
(あゝ) 予 萬死すと 雖(いへど)も,
(あに) 汝(なんぢ)と 離るるに 忍びんや。
屈伸  天地に 付し,
生死  又た 何ぞ  疑はん。
生きては  當
(まさ)に 君の冤を 雪(すす)ぎ,
(ま)た 綱維を 張らるるを 見るべし。
死しては 忠義の鬼と 爲り,
極天  皇基を 護せん。

藤田東湖親筆
神奈川県横須賀市 臼井利夫氏蔵
藤田彪(藤田東湖の名)
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◎ 私感註釈

※藤田東湖:文化三年(1806年)~安政二年(1855年)。江戸後期の水戸学派の儒者。尊皇攘夷思想の主導者の一。名は彪(たけき)、東湖は号になる。水戸藩主の継嗣問題で、改革派として前藩主の弟・徳川斉昭を擁立して活躍する。後、藩校弘道館の建設に尽力したが、斉昭が幕府に隠居謹慎を命じられると免職、江戸藩邸に幽閉された。この作品はその時のもの。その後、嘉永六年(1853年)、ペリーの来航とともに斉昭が幕府の外交に参与するや、再び活躍を始めた。

※和文天祥正氣歌:南宋末の文天祥の『正気歌』「天地有正氣,雜然賦流形。下則爲河嶽,上則爲日星。於人曰浩然,沛乎塞蒼冥。皇路當淸夷,含和吐明庭。時窮節乃見,一一垂丹靑。… 」に和した詩作。構成は、文天祥のものと似たものになっている。「正気」(せいき)とは、万物に宿る根本の精気。大きく正しい天地の元気(万物の根本の精気)の歌。この作品では、天・地・人に宿る根本の気・正義と人倫を貫き、尊皇の精神と護国の行動でもって、身を殺して悠久の大義に生きることの気概を高らかにうたいあげている。作者自身文天祥と似た境涯にあった。この作品には「序」がある。この『和文天祥正氣歌』のエッセンスが『詠古雜詩』二十首とも謂える。詩句にも重複が見られる。似たものに『回天詩』がある。このページの送り仮名は、江戸期の版本『謫居詩存』『東湖詩鈔』中の「和文天祥正氣歌」に多くは則っているので、他のページの付け方より少なくなっている。
 「神州」「天皇」「皇風」「明主」…の前が空いているのは、尊敬を表す闕字法。わたしのサイトでは、詩句を分かち書きしているので、その文字が句頭に来ている場合、その句を下げているようで、不適切な表現となったが、外に方法がない。「天皇」の前は二字空けている(空格)が、更に尊敬を表したい場合はその字の前で改行をする(平出)。さらに尊崇を表したいときは、行頭の上側(外側)へ、一字はみ出して書く(単擡頭)。更に尊崇を表す場合は、二字分上へ はみ出して書く(双擡頭)。

※天地正大氣:天地に溢れる正大の気(は)。 ・正大氣:ここでは、後出の「正気」の意で使われている。文天祥『正気歌』でいう「天地有正氣」の部分になる。

※粋然鍾神州:(その「正気」の)純粋な部分が、神州(日本)に集まった。文天祥『正気歌』「雜然賦流形」の部分になる。 ・粹然:まじりけのないさま。 ・鍾:(抽象的なものを)あつめる。あつまる。ぎっしりと集まる。唐・杜甫の『望嶽』に「岱宗夫如何,齊魯青未了。造化
神秀,陰陽割昏曉。盪胸生曾雲,決眥入歸鳥。會當凌絶頂,一覽衆山小。」とある。  ・神州:祖国の国土の美称。日本人が謂えば、日本のことになり、中国詩では、当然ながら中原、中国のことになる。

※秀爲不二嶽:(その「正気」が顕現して)秀でたものは、富士の山となり。 ・秀爲:抜きん出たものは……となる。ひいでたものは……となる。 ・爲:〔ゐ;wei2○〕…となる。動詞。 ・不二嶽:富士の山。

※巍巍聳千秋:高々と千年に亘って(永遠に)そびえている。 ・巍巍:〔ぎぎ;wei1wei1○○〕高大なさま。 ・聳:そびえる。 ・千秋:千年。

※注爲大瀛水:(その「正気」が河川の流れとなり、)注ぎこんで、大海の水となって。 ・大瀛:海。大海。大海原。

※洋洋環八洲:水が満ちあふれて、大八洲(おおやしま(日本)をめぐっている。 ・洋洋:水がいっぱいに満ちているさま。 ・環:めぐる。 ・八洲:大八洲(州)(おほやしま(ぐに))のこと。日本の国土のこと。前出の「神州」と同義。『古事記』序に「飛鳥淸原大宮御大八州天皇御世」と天武天皇のことをいうその大八州。

※發爲萬朶櫻:(その「正気」が)ひらいては、多くの枝いっぱいの桜の花となり。 ・發:(花が)ひらく。

※衆芳難與儔:普通の多くの花は、(格が違いすぎて)その(桜と)同類とは見なしがたい。 ・衆芳:多くの花。衆花。群芳。 ・難:かたい。むづかしい。 ・與:ともに。 ・儔:ともがら。たぐい。なかま。とも。

※凝爲百錬鐵:(その「正気」が)凝結しては、百回鍛煉した鉄で作った日本刀となり。

※鋭利可割鍪:(その)鋭利さは、かぶとをも断ち割ることができる。 ・鍪:〔ぼう;mou2○〕かぶと。

※藎臣皆熊羆:忠臣は、みな勇猛な士であり。 ・藎臣:〔じんしん;jin4chen2●○〕忠誠の心に燃えている家来。忠臣。 ・藎:かりやす。コブナグサ。黄色の染料を採る草の名。忠誠の心が篤く進み務める。 ・熊羆:〔ゆうひ;xiong2pi2○○〕クマとヒグマ。勇猛な譬え。

※武夫盡好仇:武士は、ことごとくよき仲間である。 ・武夫:武人。さむらい。 ・好仇:よい相手。よい仲間。

※神州孰君臨:神州である日本は、一体誰が君臨しているのか。ここの読み下しは「神州 孰か君臨す。」よりも、係り結びに配慮してサ変連体形の「神州 孰か君臨する。」とした方がよい。 ・神州:本来は中華の地(中国)の美称。ここでは日本のことをいう。 ・孰:いづれ。たれ。

※萬古仰天皇:大昔より、天皇をあおいでいる。 ・萬古:大昔。太古。永久に。いつまでも。ここでは、前者の意。

※皇風洽六合:天皇の徳の風である御稜威(みいつ)は、あまねく天下に広くゆきわたる。 ・皇風:天子の徳の風。御稜威(みいつ)。皇運。 ・洽:〔かふ;qia4●〕あまねし。ひろくゆきわたる。 ・六合:〔りくがふ;liu4he2●●〕東西南北上下の六つの方角で、天下、宇宙、国中のこと。=六方。 *ここでは『古事記・上巻』「序」「握乾符而摠六合,得天統而包八荒。乘二氣之正,齊五行之序,設神理以奨俗,敷英風以弘國。」、また、『日本書紀』「神武天皇・己未三月」「然後,六合以開都,掩八紘而爲宇,不亦可乎。觀夫畝傍山東南橿原地者,蓋國之墺區乎。」に拠る。本来は『昭明文選』「賦丙・京都下・第五巻の左太沖(左思)『呉都賦』に「東呉王孫畷然呵曰:夫上圖景宿,辨於天文者也;下料物土,析於地理者也。古先帝代,曽覽八紘之洪緒,一六合而光宅,翔集遐宇,烏策篆素,玉牒石記,烏聞梁岷有陟彫方之館,行宮之基歎。」による。長い長い賦で、四百字詰め原稿用紙に書けば十二枚になる長大なものである。その初めの部分に出てくる。また、同『文選』巻四の左思『蜀都賦』の初め部分にもある。『莊子・在宥』「出入
六合,遊乎九州,獨往獨來,是謂獨有。獨有之人,是謂至貴。」や、『淮南子』に「九州外有八澤,方千里。八澤之外有八紘,亦方千里。蓋八索也。一六合而光宅者,并有天下而一家也。」とあり、後世いわれる、「八紘一宇」の原初の形である。
『謫居詩存』の「大陽」
『東湖詩鈔』の「大陽」
臼井利夫氏蔵の書の「大陽」


※明德侔大陽:(天皇の)皇徳は、大いなる陽に相ひとしい。 ・明德:明らかな徳行。 ・侔:〔ぼう;mou2○〕ひとしい。相ひとしい。 ・大陽:大いなる陽。太陽。『謫居詩存』『東湖詩鈔』二種の版本、揮毫とも「陽」ではなく、「陽」としている。(写真:右)

※不世無汚隆:世の中に盛衰が無いことはない。世(の推移)には、盛衰というものがある。 ・不世:世の中に……がない。唐詩での本来の意味は、「(明聖)不世出」「不世才」「不世賢」というふうに、「世に出ることがない。世に知られることがない」の意。 ・汚隆:〔をりゅう;wu1long2○○〕衰えることと盛んになること。盛衰。

※正氣時放光:(歴史上)「正気」が、時には光を放っていることがある。文天祥の『正氣歌』の「時窮節乃見,一一垂丹靑。」の部分に該当する。

※乃參大連議:すなわち、大連(おほむらじ)の議(はかりごと)に参加して。 ・乃:すなはち。間をおいて前後の節を繋ぐ接続詞。 ・大連:おほむらじ。上代の姓(かばね)の一。ここでは、物部尾輿(もののべのをこし)のことになる。欽明朝の仏教伝来の際、中臣鎌子(なかとみのかまこ)とともに排仏を主張し、蘇我稲目(そがのいなめ)と対立した。

※侃侃排瞿曇:剛直な正論で仏教を排斥した。 ・侃侃:〔かんかん;kan3kan3●●〕強く真っ直ぐなさま。ここでは、「侃諤」、「侃侃諤諤」の意で、剛直で正論を主張すること。 ・瞿曇:〔くどん;qu2tan2◎○〕仏。また、仏教。釋迦の姓であるゴータマ(gautama)の音訳。

※乃助明主斷:英明な君主の聖断を補助して。 ・明主:英明な君主。ここでは、欽明天皇のことになる。

※燄燄焚伽藍:焔々と寺院のがらんを焼き尽くした。 *物部尾輿(もののべのおこし)と中臣鎌子(なかとみのかまこ)は、疫病が流行して、多数の死者が出たことをもって、神の怒りとして、欽明天皇に仏像廃棄を願い出、勅許を得て、難波(なには)の堀江に流し捨て、寺に火をつけて焼き払ったことを指す。『日本書紀』欽明天皇十三年の条に「於後,國行疫氣,民致夭殘。久而愈多。今不遠而復,必當有慶。
宜早投棄,懃求後福。天皇曰:『依奏』。有司乃以佛像,流棄難波堀江。復縱火於伽藍。燒燼更無餘。於是,天無風雲,忽災大殿。」と記録されている。

※中郞嘗用之:中臣鎌足(なかとみのかまたり)は、「正気」を実行して。 ・中郞:中臣鎌足(なかとみのかまたり)のこと。

※宗社磐石安:天下、皇基は盤石の安泰をみせるものとなった。 ・宗社:宗廟社稷。天下国家。ここでは、皇基のことになる。 ・磐石:〔ばんじゃく;pan2shi2○○〕どっしりと落ち着いてびくとも動かない喩え。非常に堅固なこと。しっかりして動かないこと。大きな岩石。

※淸丸嘗用之:和気清麻呂は、かつてこの「正気」を実行して。 ・淸丸:清麻呂(きよまろ)。和気清麻呂(わけのきよまろ)のこと。奈良時代末期~の人。弓削の道鏡が皇位を簒奪しようとした事件で、宇佐八幡宮の神託をもたらし、道鏡の野心を斥けた。
       『日本外史』 赤線は、龍口の事。朱線は元使との交渉等。
              『弘道館記述』 藤田東湖述 南北朝の争乱
                     『太平記』 師賢、天子の袞衣を著す
                          『前賢故實』 藤原師賢
             蔵王堂前・村上義光公忠死之所
『太平記』 村上彦四郎義光、宮の錦の御鎧直垂と御物具とを賜る)
楠木氏の家紋
鳥居元忠決志於死
元忠の割腹
『赤穂四十七士傳』の藤田東湖の序文


※妖僧肝膽寒:妖僧である弓削の道鏡のきもを冷やさせた。 ・妖僧:ここでは、前出、弓削の道鏡のことになる。

※忽揮龍口劍:(「正気は」)たちまちに龍ノ口での刀となり。 ・龍口劍:北条時宗が元の使節を龍ノ口に斬ったことを指す。建治元年(1275年)のこと。頼山陽『日本外史』卷三では「後宇多天皇建治元年,元使者杜世忠何文著等九輩,至長門留不去,欲必得我報。時宗致之鎌倉
斬于龍口。」とある。『元史』「本紀・世祖」にもそのことが記されている。

※虜使頭足分:元の使節の頭と足が分かたれた。首を切られて、首と胴が別々になった。 ・虜使:元の使節。元使。ここでは、杜世忠何文著などを指す。

※忽起西海颶:(「正気は」)たちまちに玄界灘、筑紫の海でのつむじ風となって。 ・颶:つむじ風。颱風。後に神風と呼ばれるようになったもの。

※怒濤殱胡氛:(颱風の)大波ために、異民族の気配は殲滅してしまった。 ・怒濤:大波。 ・殱:みなごろしにする。ほろぼす。つくす。 ・胡氛:異民族の気配。羶血。元寇を指す。

※志賀月明夜:後醍醐天皇の倒幕計劃が洩れて、比叡山に行って、僧兵の力を借りた、あの頃の月夜。 ・志賀:比叡山をいう。元弘の変のことで、元弘元年の頃の後醍醐天皇の行動をいう。後醍醐天皇の倒幕計劃が、天皇側の前大納言吉田定房から洩れ、六波羅探題に密告した。後醍醐天皇は、そのために京都を脱出して、比叡山に行き、僧兵や近国の武士達の力を借りようとした。そのことをいう。

※陽爲鳳輦巡:(幕府側の目を)偽って、天子の乗り物をめぐらして。その間に笠置山に逃れた。 *元弘の変(1331年)のこと。この間後醍醐天皇、奈良に行幸して、笠置寺(京の都の東南。笠置山)に行く。この時、藤原師賢は、天皇の身代わりとして御衣を賜り、四条隆資、二条為明、中院貞平らが具奉の姿をとり、行幸に擬して、比叡山坂本(京の都の東北)に行ったこと。(写真:右) ・陽:いつわる。=佯。 ・鳳輦:天子の乗りもの。龍馭。

※芳野戰酣日:吉野を巡る戦闘がたけなわの頃。護良親王等の吉野城などでの戦い。 ・芳野:吉野。吉野朝。南朝。南朝は、吉野だけではなく、広く大阪府東南部南河内の南部の山岳地帯一帯(富田林市、河内長野市、千早赤阪村)にあり、千早城、赤坂城、観心寺、金剛寺、広川寺などで戦われた。現在はただの桜の名所になっているだけだが……。菅茶山のいう「千歳恩讐兩不存」 となっているだけで、「山寺尋春春寂寥」とはあまりなっていない。時代は変わった。

※又代帝子屯:また、(「正気」が村上義光(よしてる)の行動となって、)護良親王に代わってくるしむ。『謫居詩存』では「又 帝子に代って屯す」と読んでいる。 *村上義光は、護良親王に従って北条幕府と戦った。元弘三年(1333年)に吉野城が落ちる時、護良親王の身代わりとなって、蔵王堂前仁王門の高やぐら上で腹かき切って果てた、忠烈無比の人物(写真:右下)。その墓は、現在も吉野山蔵王堂前に残っている(写真:右)。 ・代:…に代わって。 ・帝子:天子。天帝の子。ここでは、護良親王のことになるのか、後醍醐天皇のことになるのか。 ・屯:なやみ。くるしみ。

※或投鎌倉窟:或いは(「正気」が護良親王の気概ある行動となって、)鎌倉の幽閉されている窟に投ぜられても。 *建武二年(1335年)の中先代の乱で殺される。

※憂憤正愪愪:うれいと憤りはほんとうに深い。 ・愪愪:〔うんうん、ゐんゐん;??〕憂えるさま。

※或伴櫻井驛:(「正気」は)或いは、楠木正成が正行と別れた桜井の駅の忠義の言葉となり。 *楠木正成が、(最期の戦いとなる)湊川の戦いに赴く際、桜井の駅で、戦陣のお供を願い出る長子の楠木正行に対して、故郷の河内に帰るように諭したこと。息子である正行を郷里に帰すことは、私事ではない。もしも兵庫での戦いで、わたくし(楠木正成)が討ち死にをすれば、後醍醐天皇を扶翼しく者がいない。息子である正行を郷里に帰すことは、足利尊氏の専横を抑え、皇運を扶翼し、国体を護持することになる。 ・櫻井驛:楠木正成が長子正行と別れた宿駅。大阪府東北隅、京都府に近いところの島本町にある。小楠公の遺跡は、大楠公が大阪府南部の南河内一帯に多いのに比して、四條畷など北寄りにに多い。楠木正成の起用は、後醍醐天皇が笠置山で夢を見、「アノノ陰ニヘ向ヘル座席アリ。……ト書タルハ也」(『太平記』卷三)と、楠木正成を召したことに因る。

※遺訓何殷勤:大楠公の言葉は、なんと、ねんごろであったことか。 ・何:感歎、疑問を表す。ここでは、前者の意になる。 ・殷勤:ねんごろ。ていねい。=慇懃。

※或守伏見城:(その「正気」は)或いは、鳥居彦右衛門元忠の奮戦となり。 *徳川家康の家臣。伏見城の守将で、関ヶ原の戦いでは、味方に数十倍する石田三成方の軍勢四万を相手に死守し、討ち死にして果てた忠臣。文天祥『正気歌』でいう「爲張陽齒」の部分になる。

※一身當萬軍:一身に、(四)万余の軍勢を引き受けた。

※或殉天目山:(その「正気」は)或いは、天目山での殉死となり。  *武田勝頼が織田軍と戦った結果、敗北を喫して、天目山で自刃することになったが、そこに蟄居幽閉を命じられていた家臣の小宮山内膳正友信が駆けつけて、殉死した。忠節の具現者としての例。

※幽囚不忘君:小宮山は、かつて、勝頼の勘気を蒙って、蟄居幽閉を命じられていたが、君恩を忘れることはなかった。

※承平二百歳:太平な時代が二百年続いた(が)。 ・承平:平和。泰平。

※斯氣常獲伸:この正気というものは、常に伸びようとしている。 ・斯氣:この正気。代詞「斯」には、ただ「この、これ」の意だけでなく、「斯道」「斯文」の例でも分かるとおり、「儒教精神の……」という義もある。 ・常:つねに。永遠に。≒長。 ・獲:える。もとめる。 ・伸:のびる。

※然當其鬱屈:しかれども、その(正気)が鬱屈している時に際しても。 ・然:しかれども。ここでは、逆説の接続をしている。 ・當:…にあたる。…に際している。 ・其:その(正気)。 ・鬱屈:心がふさぎ、むすぼれる。

※生四十七人:四十七人の赤穂義士がうまれた。 ・四十七人:赤穂浪士。

※乃知人雖亡:人は死んでしまっても、……ということが分かる。 ・乃:すなわち。すなはち。 ・雖:…といえども。 ・亡:なくなる。死ぬ。

※英靈未嘗泯:英霊は、いまだかつて滅びてはいない。 ・泯:〔びん;min3〕ほろびる。尽きる。消える。

※長在天地間:常にこの世の天地の間にあって。 ・長:つねに。とこしえに。

※凛然敍彜倫:きりっとひきしまって、不変の道徳律を述べている。 ・凛然:りりしいさま。ひきしまるさま。 ・敍:のべる。順序立ててのべる。 ・彜倫:〔いりん;yi2lun2〕人として常に守るべき道。不変の道徳。

※孰能扶持之:だれがこの正気を助長させることができるのだろうか。 ・孰能:だれが…できるのだろうか。 ・孰:たれ。いづれ。だれ。どちら。 ・扶持:助けて介抱する。助け合う。 ・之:これ。正気のこと。

※卓立東海濱:(それは)東海の海岸にある水戸藩のことになろう。 ・卓立:高くずばぬけて立つ。 ・東海濱:東海の海岸にある。中国の漢籍では「東海」は、中国の東部にある海、東シナ海になる。また、そこにある日本をも指す。ここでは、「日本の東側の海」の意で、水戸藩の所在地として使われている。 ・濱:〔ひん;bin1○〕浜(ひん)と読むべきところ。「『詩経』小雅(『左傳・昭公』、『孟子・萬章上』、『荀子・君子』、『韓非子』、『呂氏春秋』)の「普天之下,莫非王土;率土之
,莫非王臣。」に基づく。

※忠誠尊皇室:(水戸藩では)真心から、皇室を尊んでおり。

※孝敬事天神:父母を敬うが如くに、天(あま)つ神に仕えている。 ・孝敬:〔かうけい;xiao4jing4●●〕父母を大切にし、うやまうこと。 ・事:つかえる。動詞。 ・天神:天(あま)つ神のこと。我が国を支配する神々。天孫系の神々。國(くに)つ神に対応する概念。

※修文兼奮武:(水戸藩では)学問を修めるばかりか、更にその上に、武道を極めている。 ・修文:(儒学の)学問を修める。徳川光圀の『大日本史』編纂よりの伝統があり、現在は弘道館があることをいう。 ・文:儒教の学問。 ・兼:くわうるに。その上に。あわせて。更に。 ・奮武:武道を極める武を錬る。振武。

※誓欲淸胡塵:誓って攘夷を実行して、異民族が攻めてくる騒ぎを鎮めて清めようとしている。 ・誓:ちかって(…する)。 ・欲:…たいと思う。するつもりだ。ほっす。 ・淸:きよめる。動詞として使っている。 ・胡塵:異民族が襲ってくる騒ぎ。 *当時の情勢から見ると、一義的には、米使ペリー来航以降の和親条約、修好通商条約の調印のことになるが、広く見れば、数十年来ロシア、イギリスが日本近海を脅かしてきたことをも指す。

※一朝天歩艱:(水戸藩では)ある日、天運が開けず、時勢が難しいことに見まわれて。 ・一朝:ある日。ある時。 ・天歩艱:天運が開けず、時勢が難しいこと。天歩艱難。『詩經・小雅』「白華」「白華菅兮,白茅束兮。之子之遠,俾我獨兮。英英白雲,露彼菅茅。
天歩艱難,之子不猶。」に基づく。

※邦君身先淪:藩公の身が先んじてしずんでしまった。 ・邦君:藩侯。ここでは、水戸の徳川斉昭のことになる。 ・淪:〔りん;lun2○〕しずむ。ほろぶ。 *ここでは、徳川斉昭が開明政策をとったために幕府に睨まれて隠居謹慎させられたことを指す。

※頑鈍不知機:(幕府は)頑鈍で、時機を見る目がなく。 ・頑鈍:かたくなで、才智がにぶい。 ・機:しおどき。おり。変化。きざし。

※罪戻及孤臣:罪とがは、一人取り残された家来であるわたくしにまで波及してきた。 ・罪戻:〔ざいれい;zui4li4●●〕罪とが。 ・及:およぶ。波及する。 ・孤臣:一人取り残された家来。ここでは、作者のことになる。『晉書卷四十八列傳第十八』に「孟軻有云,『
孤臣,其操心也危,慮患也深』,故多善功。」とある。両宋の張元幹『石州慢』「雨急雲飛,瞥然驚散,暮天涼月。誰家疏柳低迷,幾點流螢明滅。夜帆風駛,滿湖煙水蒼茫,菰蒲零亂秋聲咽。夢斷酒醒時,倚危檣淸絶。   心折,長庚光怒,群盗縱横,逆胡猖獗。欲挽天河,一洗中原膏血。兩宮何處?塞垣只隔長江,唾壺空撃悲歌缺。萬里想龍沙,孤臣呉越。」 と、使われている。

※孤臣困葛藟:わたくしめは、身にまとわりつく葛に困っており。 ・困:こまる。 ・葛藟:〔かつるゐ;ge3lei3●●〕かずら。一身のわずらいとなる、困難の喩え。ここでは、更に具体的に自由に行動ができないでいることをもいっていよう。

※君冤向誰陳:主君の冤罪を誰に向かって申し開きをすればいいのか。 ・君冤:主君の冤罪。 ・陳:のべる。陳述する。申し開きをする。

※孤子遠墳墓:わたくしは、郷里を遠く離れ来て。 ・孤子:孤児。後出の「先親」に対応している。ここでは、「ひとりぼっちの子どもであるわたくし=作者」になる。 ・墳墓:墳墓の地。郷里のことをいう。

※何以報先親:(実際の行動がとれないでいることについて、)どのようにして亡くなった親に報(こた)えようか。 ・何以:なにをもってか。なにゆえ、どうして。疑問、反問、反語になる。 ・先親:親。亡くなった親。前出の「孤子」に対応している。

※荏苒二周星:いつの間にか二年という年月が自然に経過して。 ・荏苒:〔じんぜん、にんぜん;ren3ran3●●〕歳月がのびのびになること。年月が自然に経過するさま。物事の移り行くこと。 ・二周星:一周星とは、歳星(木星)が太陽を一周する期間の十二年を指す。故、二周星は二十四年間になる。文天祥は『過零丁洋』「辛苦遭逢起一經,干戈寥落四
周星。山河破碎風飄絮,身世浮沈雨打萍。」で、その意味で使ったが、藤田東湖の場合は、二周年の星霜が流れた、つまり、二年の意で使っている。

※獨有斯氣隨:(身は困難に陥っているが)ただ、その精神面、正気については、そうではなくて、わたしの身に附き従っている。 ・獨有:ただ…はある。 *身は困難に陥っているが、ただ、その精神面、正気については、そうではない、ということ。 ・斯氣:正気(前出)。 ・隨:したがう。ここでは、正気が作者に入って漲っていることをいう。

※嗟予雖萬死:ああ、わたくしは、生命を投げ出すということがあっても。 ・嗟:ああ。嘆き悲しむ声。感歎の声。 ・予:わたくし。 ・雖:…であっても。いえども。 ・萬死:万が一つも逃れられない危うい状態。生命を投げ出す。

※豈忍與汝離:(生命を投げ出すことがあっても)どあなた、つまり、「正気」と離れることは、忍びがたいものだ。 ・豈:どうして…か。あに…や。反語。 ・忍:しのぶ。 ・與:…と。 ・汝:なんじ。なんぢ。ここでは、「正気」のことになる。 ・離:はなれる。

※屈伸付天地:(わたしの身命は)屈するのか伸びるのか、その進退は天地(神、天理)にまかせよう。 ・屈伸:「屈」することと、「伸」すること。後出の「生死」に対応する語。「屈」は、運命が、抑えられる方に動き、「伸」は恢復する方へ動くこと。例えば、「伸冤」は冤罪をはらすこと。 ・付:ふす。まかせる。ゆだねる。 ・天地:天地の神。天理。

※生死又何疑:生死がどのようになろうとも何ら疑問はない。 ・何疑:何も疑義を差し挟むことはない。

※生當雪君冤:生きては、君主の冤罪をすすぎ。 ・生當:生きては……となる。後出の「死爲」と対になる。 ・當:まさに……べし。ここは本来「生當〔雪君冤,復見張四維〕。」で一つのまとまりで、「當」の語は「雪君冤,復見張四維」までかかる。読み下しは、「生きては  當(まさ)に 君の冤を 雪ぎ,復(ま)た 綱維を張るを 見るべし。」と読むのが正確である。 ・雪:すすぐ。動詞。

※復見張四維:(君主の徳川斉昭が)またふたたび、執政となる(ようにつとめる)。 ・復:また。ふたたび。 ・張:はる。 ・四維:国家をもちつづけるのに必要な四つのおおづな。礼・儀・廉・恥のこと。四方のすみ。≒六合。

※死爲忠義鬼:死しては忠義の幽鬼となり。 ・死爲:死んでは……となる。「(死)爲」の語は、「忠義鬼」だけではなく、「忠義鬼,極天護皇基。」にまでかかっていく。 ・鬼:幽鬼。鬼(き)。護国の鬼(き)。

※極天護皇基:天地の続く限り、天皇が国家を治める事業の基礎を護持していく。 ・極天:天地の続く限り、無窮。天の極み。空のはて。 ・護:まもる。 ・皇基:天子が国家を治める事業の基礎。







◎ 構成について

換韻。換韻と表現内容の変化とは、必ずしも一致していない。韻式は「AAAAAABBBCCCCDDDDDDDDDDDDDDDDDDDEEEEE」。韻脚は「州秋洲儔鍪仇  皇陽光  曇藍安寒  分氛巡屯勤軍君伸人泯倫濱神塵淪臣陳親  隨離疑維基」で、平水韻下平十一尤、下平七陽、上平十四寒、上平十二文、上平四支等。次の平仄はこの作品のもの。

○●●●●,
○○○○○。(韻)
●○●●●,
○○●○○。(韻)
●○○○●,
○○○●○。(韻)
●○●●○,
●○○●●。(韻)
○○●●●,
○●●●●。(韻)
●○○○○,
●○●●○。(韻)
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●●●○○。(韻)
○○●●●,
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●●○○○,
●●○●○。(韻)
●○●○●,
●●○○○。(韻)
●●○●●,
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○○○●○,
○●○●○。(韻)
○○○●○,
○○○●○。(韻)
●○○●●,
●●○●○。(韻)
●●○●○,
○○○○●。(韻)
●●●○●,
○○●●○。(韻)
○●●○●,
●●●●○。(韻)
●○○○●,
○○●○○*。(韻)
●●○●●,
○●○○○。(韻)
●●●●○,
●○○●○。(韻)
●●○●○,
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○○●●●,
○●○●○。(韻)
○○○●●,
○●●●○。(韻)
●○○○○,
○○●○◎。(韻)
○●○●○,
●○●○○。(韻)
●○○○○,
●●○●○。(韻)
○○○○●,
●●●○○。(韻)
○○○●●,
●●○○○。(韻)
●○○●○,
○○○○○。(韻)
○●●○○,
●●●○○。(韻)
○○●●●,
○○●○○。(韻)
○●●●●,
○●●○○。(韻)
●●●○○,
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○○○●●,
●●●●○。(韻)
●○●○●,
○●●○○。(韻)
○○●○○,
●●○●○。(韻)
●○○●●,
●○●○○。(韻)
平成16.3.24
      3.25
      3.26
      3.27
      3.28
      3.29完
      3.30補
      4. 1
      4. 3照
      5. 4
     12.30
平成18.1. 2
     11. 7書
平成19.4.17
      8.23
平成27.3.20



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