★　狂い続けるクロエ

「主人公を発狂させるのだとしたらユニークな番組です」と前回書きましたが、その路線を守るようです。

前回までに時々幻覚を見るようになったクロエですが、前回はついに麻薬の密売人から錠剤を買うところまで状態が悪化していました。周囲の人はクロエの変化に少しずつ気づき始めており、特にトマはただ事ではないとの認識。それで他の人より何度もクロエに事情を問いただしているのですが、クロエはごまかし続けています。まだそれほどクロエはティームを信頼していないということなのかも知れませんが、彼女の育って来た環境が彼女を人間不信にしているとの解釈もできます。

マシューの後釜として入って来たトマをまだそこまで信頼していないのは、まあ、ありかと思いますが、せめて父親代わりのグレゴワとは相談をしたらいいのに、とは思いました。

ところがグレゴワはこのシーズンはずっと杖をついていて、時々ミーティングに顔を出し重要な指示をする程度で、積極的に動いていません。クロエは絶大な信頼を置いていたグレゴワが不倫問題に絡んで殺人事件に巻き込まれ、ティームが必死で窮地から引っ張り出さなければならなくなったことに失望し、その事が響いているのかも知れません。あの時のクロエの落胆振り、グレゴワのしらっぱくれぶりは演出、演技とは言え、説得力がありました。

長い間探し続け、生存、発見に至った実母のローランスも一時期は犯人の長官に脅迫と洗脳をされ、クロエの助けにならない行動を取ったことがありました。やはりどこか心の奥にその記憶が残っていて100％の信頼は置けないのかも知れません。

リリーを養子にして2人の間だけはちゃんとした信頼関係を置こうと思うクロエには納得が行きます。

その母親の役目もクロエが発狂したり、麻薬密売人から薬を買ったりしたのでは崩れてしまいそうで目下私たち視聴者は心配中です。

今回は幻覚の中にはっきり何度もクロエの実父のミシェルが登場します。クロエにも徐々にそれが幻覚だと分かって来ています。その幻覚の父親と言葉を交わしたりしています。本人にそれが幻覚だという意識が出始めたのはまあいい事としても、幻覚が出て来るということは問題。恐らくクロエはそれを抑えるために薬を調達しているのでしょう。トマが時々「何独り言を言ってるんだ」と聞いたことも幻覚の認識に役立ったのでしょう。何しろ彼女は精神病の専門家なのですから。

ここでせめて同業者の所へ行って治療を受けたらどうだろうと思うのですよ。精神分裂症は色々範囲の広い治療と周囲の協力が必要。特に発症直後はすぐ薬に飛びついては行けないのですよ。色々ある病状のどれに当たっているのかを判断し、狙いを定めてからでないと、やたらに薬を飲むのは適当ではないということらしいです。また、病状の判断が下っても人によって症状の出方に強弱があるので、薬の強さも医者が患者を観察して決めないとだめなようです。

私は近くでそれらしい例を見たことがあります。その患者、一時はかなり危ないところまで行きましたが、まじめに何年も治療に行ったようで（本人から治療に出かける時に駅で出会ったりして言われましたから間違いないでしょう）、ここ2、3年はそんな事があったとは思えないぐらい普通、それどころか以前より自分に対して正直に生きています。

病気を理解し、きちんとした治療を受ければここまで回復するケースもあるのでしょう。ドイツは日本人は口にしないような病気でもあっけらかんと「自分は○○病だ」と言ってしまう人が多く、社会も70年代、80年代、90年代と時が進むにつれ当たり前のように受け入れる傾向が強まりました。病気の種類、病状によっては周囲が受け入れるつもりでいても病状の方が激しく、周囲を困惑させるケースもあるでしょうが、この例のように社会復帰が可能なケースがある限りは周囲は受け入れるつもりでいるのが正解でしょう。

クロエとクロエの父親は精神分裂症だろうということで話が進行しているのですが、最近日本では病名変更が行われ、書かれている漢字を見てもどういう病気なのか想像ができなくなりました。2000年代に入ってから新しい名前に変わったとのことですが、この言葉でカバーしている病状は精神分裂症の時代と同じだそうです。

以前は知らなかったのですが、どうもドーパミンという物質の分泌量の変化で幻覚を起こしたり、過剰に興奮したり、逆に引きこもってやる気がなくなったり、判断力に悪影響を及ぼしたりする病気のようです。

以前から聞いていた別の病気と発症のし方は似ています。知り合いの1人が強度の鬱で苦しんでいて、入院も増えていたのですが、その人の場合はアミノ酸系の何かの分泌量の変化で鬱を起こしていました。私たちがちょっと気持ちが沈み、やる気を失くすのと違い、顔の表情まで変わってしまう重症でした。

精神病の専門家が扱いはしますが、この人の場合分泌量が起こしている問題なので私には精神病というより肉体的な障害のように思えました。原因は大分前から分かっていて、薬で治療をし、その間は通常の生活ができたのですが、その薬を長期間服用すると内臓に大きな疾患が出るため（例えば腎臓とか肝臓のような治療の難しい箇所だったと記憶しています）、ある時期から中止せざるを得ず、この人は重大な内臓疾患で命を失うか、重度の鬱で普通の生活ができなくなるかの間の選択を迫られていました。家族の理解は十分にありましたし、私のような知人にもはっきり公表していましたが、この人の場合は改善、全治は難しかったです。

現在のところクロエの発病は父親からの遺伝という風に解釈できるように演出されています。ドーパミン障害が遺伝するものなのかは私には知識が無いので分かりません。

強度の欝は遺伝するのかも知れませんが、環境の影響も大きいと思います。上に書いた人とそっくりな表情を見せた有名人の鬱患者の家族の写真が最近雑誌に載っていました。その人は最後自殺してしまいました。配偶者も有名人で最近新生活を始めたという（喜ばしい）記事なのですが、その人も亡くなった配偶者と、そして私の知り合いだった人と同じ表情でした。配偶者2人は当然ながら血縁関係がありません。しかし同じ環境に一緒に長くいたため何かしら波及したのではないかと思います。

もう1例似たような状況を知っていますが、その家族では配偶者の1人は積極的に職業活動に励み、社交的。配偶者と小学校ぐらいの年齢の子供は上の例と同じくひどくこわばった表情を見せており、この家族も病気を隠しておらず、強度の鬱のようでした。このケースは遺伝とも考えられますが、親子が同じ屋根の下に暮らしていて、家族関係が密だと環境の影響という解釈もあり得ます。

判断力にも黄色信号が灯り危ない状況のクロエに加え、最近のエピソードはティーム内のトラブル・オン・パレードです。

★　妹の件で悩まされ続けるトマ

腎臓疾患で自宅療養中のトマの妹。その妹は夫がベビーシッターと不倫をして殺人事件に巻き込まれるなど不運続き。妹に腎臓を提供できるドナーが現われず、闇の世界で話をつけようと考えたトマ。しかもそのトマを虐め続ける囚人がおり、未だにクリンチ状態です。

この虐め男の初登場は第5シーズンの第2話。これから結婚しようというカップルの夫の連れ子が妻の父親に殺されかけるという事件。実はファンタに出た作品のパクリではないかという疑いを抱いたエピソードでした。ここではウォルカーとされていた男が第3話では身元が割れ、ロゼだということになります。その後このシーズンではほぼ毎回チラッと現われ、トマを苦しめ続けます。

男は収監されている囚人、トマは現役の刑事なのですが、形勢はトマに悪く、男が主導権を握っています。トマはややこしい問題に巻き込まれています。

妹のために腎臓のドナーを探しましたが、普通の手段では見つからず、ロゼからは1度コケにされます。しかしその後囚人の1人が刑務所内で殺され、その男の腎臓が妹に合うために移植手術が行われました。なぜその囚人が殺されたのか。トマとロゼの間ではこの回に至るまでに妹のカルテの情報についてあれこれやり取りがあり、ロゼは妹の血液型の情報を得ます。刑務所内にその血液型に合う囚人がいたため、殺されてしまい、その腎臓がトマの妹に回って来ています。この時にトマはロゼに証拠を握られてしまいます。それをネタにロゼはトマを脅迫できる立場。ロゼはトマの息子についても情報を得ており、例えばトマから親権を奪うなどの方法をちらつかせます。ロゼがトマに要求しているのは脱獄に必要な道具を送れということ。

★　妹に悩まされ続けるフレッドは遂に殺されてしまう

第5シーズンも終わりに近づきましたが、表の事件はどうでもよくなったのか、フレッドが事件の中心に来てしまいます。

そこに至るまでにまず彼女の家族関係、イポリットとの関係をおさらいしておきます。

イポリットとフレッドは喧嘩仲間。ティーム内ではお似合いのカップルと認識されています。実際2人は一時期同棲してみたこともありますが、双方まだ2人の人間が1つの屋根の下で暮らすということや職場結婚ということへの経験が足りず、別れてしまいます。ただ友情は確固たるものがあったらしく、その後も同僚としての信頼は揺るぎません。

仲間内では2人はそれぞれ割れ鍋綴じ蓋風にお互いをよく補完しているので、今でもお似合いのカップルと考えられています。リリーまで「2人はよく似合っているとクロエが言っていた」と言います。それを聞いたフレッドはちょうどイポリットとの関係を考え直し、もう1度カップルとしてやり直してみようかと考え始めていました。フレッドは男っぽくさっぱりした性格、イポリットは家庭的でやや女性的。伝統的な男女の役目は逆転していますが、よく合うのは確かです。

ところがそこへジェシカというフレッドの妹が再登場。彼女は以前のエピソードで初登場し、フレッドの私生活を引っ掻き回した挙句消えました。その時ジェシカが無断でフレッドのアパートに警察のスタッフ全員を招待してドンチャンパーティーを開き、フレッドが帰宅した時はジェシカがイポリットをベッドに連れ込んでいました。

ジェシカは以前フレッドの友達が結婚する時、式の当日新郎をたぶらかし、式をめちゃめちゃにしてしまった過去があります。父親が死んだ時も死後の手続きを一切放り出して消えてしまっています。彼女の起こした騒ぎの後フレッドが煮え湯を飲まされながら後始末をした例は枚挙を問わないようでした。

第5シーズンではジェシカは息子をイポリットの事務所の前に置き去りにします。フレッドは秘密裏に DNA 検査を行い、子供とイポリットの間に親子関係が99％存在することを知りますが、当初イポリットには隠しておきます。しかし間もなくそれがばれ、イポリットはジェシカと結婚して責任を取るつもりになっていました。

フレッドはイポリットが子供を引き取るにしてもジェシカと結婚する必要は無いという考えですが、イポリットにはジェシカの性格が分かっておらず、普通に結婚の準備を進めていました。

そこへ登場するもう1人の関係者。テディー・ベアと呼ばれるジェシカの前の夫かひも。テディー・ベアはジェシカを他の男にくれてやるつもりは無く、揉め始めます。全体の事情を把握しておらず、自分の結婚をテディー・ベアに邪魔されたくないイポリットは、テディー・ベアが暴力をふるって短期間収監された後、釈放に当たってテディー・ベアをビビらせます。

普段はボーっとして頼りないイポリットとしては珍しく固い決心をし、テディー・ベアに「今後俺たちに手を出したらお前の全てのデジタル・データーを消去してやる」と言ってコンピューターを見せます。社会保険番号抹消、銀行口座抹消、氏名抹消云々。これをやられるとテディー・ベアはこの世に存在しないことになり、お金は引き出せない、病院にも行けない、物も買えない、車も持てないということになります。テディー・ベアはどうやら納得した様子。

クロエとフレッドは少し前にジェシカが催す独身最後のパーティーに参加。ジェシカはそこでフレッドにアルコールの入った飲み物をアルコール抜きだと言って渡します。フレッドは一時期アルコール中毒になり、リハビリの末、現在はクリーン。アルコール中毒患者の自助会の指導もやっています。そんな彼女にわざわざアルコール入りの飲み物を出すのがジェシカ。

フレッドとジェシカの母親は若い男と一緒にサド・マゾの格好で現われ、ジェシカのドンチャン騒ぎに加わっています。この家庭は機能不全を起こしているようです。

イポリットの家族はエリート層で、下々の働く警察の署員になったイポリットと、下々のどこのウマの骨かも分からないジェシカの結婚式には来ません。イポリットはこの家族から追い出されます。こちらも機能不全家族。

結婚式当日。準備万端整えて式場に集まったのに、ジェシカが現われません。テディー・ベアとよりを戻しました。ジェシカの行動をよく知っているフレッドはさもありなんと思い、これをチャンスに自分がイポリットと結婚すると言い出します。ここでも男女の役目が逆転。フレッドがイポリットに結婚を申し込みます。2人は皆に祝福されながら結婚。花束は女医に飛んで来ます（次に結婚するのは彼女か。相手はトマか）。

その直後にフレッドは背中を血だらけにして卒倒します。結婚式から1時間も経っていません。緊急手術をしたものの、すぐそのまま葬式に。ほんのわずかな時間しかフレッドとイポリットは幸福を味わうことができませんでした。

★　この日メインのはずの事件

この日のメインの事件は葬儀の最中に起きます。ヴィルジェニーという女性が感染症で緊急入院の直後急死。妻の死をまだ受け入れることができなかった未亡夫が葬儀の最中に興奮し、棺桶を開いたら、中に死体がありませんでした。ヴィルジェニーは病院で亡くなった後、正式の手続きを経て葬儀屋が引き取り、葬儀の準備をしました。

死体紛失の疑いは葬儀社にかかります。内臓を盗むための犯行が疑われています。ところが葬儀社に行くと、男は首吊り自殺をしたばかり。その日の朝までは小さな会社ではありましたが何もかもがうまく行っていました。その朝の電話が男の自殺の原因と思われます。

イポリットが男の口座を調べるとまず大きな赤字になっていて、特定の日にドーンと高額のお金が振り込まれています。それが数回起きていました。クロエとイポリットは男が時々死体と引き換えに金を受け取ったものと解釈。

クロエはこの日躁状態。事件現場に行った時に錠剤を取っています。その後フレッドに付き添って病院に来た時に動転して薬を洗面所に流してしまいます。薬が切れたのでクロエの精神状態は安定性を失い、大声で泣き出します。

イポリットは入金があった頃に起きた葬式をチェック。すると5人の若い女性が浮かびます。全員年齢が近く、ブロンドで同じタイプ。この段階で臓器密売と死体愛好者の線は消えます。

フレッドの葬儀では棺は閉じたまま。ところがクロエが棺の中から音がすると言い出します。視聴者はクロエが幻覚や幻聴を経験しているので半信半疑。ところが本当かも知れないということになって棺を開けてみます。するとまだ死んでいないブロンド女性が・・・。

緊急入院した女性は7ヶ月前に死亡し、上の自殺した葬儀社が葬儀を請け負っていました。担当医の話によると何ヶ月も立って歩いておらず、どこかで寝かされていたとのこと。長い間仮死状態に置かれ、栄養は管で補給されていて、普通の食事はしていませんでした。暴行は受けていない様子。

薬が切れていて、判断力が弱っているクロエはまだ完全に病気状態の患者に無理に事情聴取。患者は錯乱状態になります。しかしこういった事情を総合して考えると、フレッドにもまだ生存の可能性があるため、ティームはがんばろうということになります。

フレッドが6人目の犠牲者になった事情について、クロエは犯人が自分の力を誇示しようと思ってわざと警察のスタッフを狙ったとプロファイルします。これによって犯人像に変化が生じます（私はあるいは他の5人とは別な誰かが模倣犯で、ロゼーが絡んでいるのかと思いましたが、考え過ぎかも知れません）。

クロエはここで正式に死体愛好者を犯人像からはずし、力の誇示を目的とした性犯罪者という線を出します。女性たちが死亡したと社会に信じられているため、やりたい放題ができるというのが彼女の論。グレゴワが女性たちを昏睡状態にしておく理由を尋ねると、ドーパミンの切れているクロエは急に怒り出します。

グレゴワは警察のティーム全部をかき集め大人数で手がかりを探し始めます。犯人でありうる人の人数は300人。

★　トマの悩み

トマは最悪の時期にグレゴワに辞表を提出します。フレッドの事件が解決したら警察署を去ると言います。グレゴワに妹の臓器のドナーが見つかったのは幸運だったのではなく、自分とローザの取り交わした約束だったと告白します。ローザはサイコパスでこの回ではドクター・トビアス・ローゼとされています。キャスティングリストには別な名前で出ていました。

トマはローゼに臓器を手配しろと頼んではいないのですが、ローゼは妹のカルテの内容を得て、勝手に刑務所内で血液型などが合う人間を殺してしまいます。その代わりにトマに脱走の手伝いを強制中。そういう事をやりたくないのでトマは辞表を出してしまいます。

グレゴワはトマを止め、自分ができる事をやってみると言います。

★　捜査のルールを無視したクロエ

クロエは分裂症の症状が悪化中。もう1度密売人を訪ねますが、薬はもらえません。

死んだとされている女性たちが入院した先を調べ、医師に死亡時の事情を聞きに行った時看護婦が怪しいことが分かり、1人逮捕。

薬が切れて躁状態のクロエは容疑者の看護婦のアパートに無茶な口実で押し入り、看護婦の部屋を家捜し。手がかりらしきものをいくつか発見。フレッドも事件前に写真撮影されていました。なのでマリールーという看護婦は完全に事件の共犯者。

2人の看護婦は逮捕後、変な祈りの言葉を語り、狂信的な宗教団体の一員ではないかと疑われます。この看護婦たちは葬儀屋に毎回5000ユーロ払っていますが、看護婦の給料では支払えない額なので、宗教団体からお金が出ているのではないかということになります。

2人からフレッドの居所はつかめません。

★　死刑のない国のシリアル・キラー　−　やりたい放題

ローゼが刑務所内でドナーを殺したことを認めますが、トマの名前には触れていません。クロエはトマの妹から連絡が入り臓器移植が行われたことを知ります。トマがローザの脅迫に屈したのかと思って聞きに行くと、トマ自身は屈していないが、ローザがトマの周囲を変な証拠で固め、トマが身動きできないように仕組んでいることが分かって来ます。動機が分からなかったクロエですが、突然ローザの手にかかった女性たちと、今回の死体紛失事件の女性たちのプロフィールが完全に一致することに気づきます。

ローザが2人の看護婦を操って女性たちを昏睡状態にしてローザに送り届け、ローザが女性たちを意のままに使っていた、そして要らなくなった女性は別な葬儀の時に生きたまま埋葬されたという線が浮かびます。フレッドがこの女性たちと同じに扱われるとすれば、それがトマや警察にに対する1番の嫌がらせということになり、犯行目的がここで明らかになります。

この回では表の事件と署内のスタッフの個人的な事情が実に見事にごちゃ混ぜになります。

★　タンギー

現在のシーズンでずっとトマを困らせているミニ・ハンニバル・レクターとも言えるサイコパス男ローザ。この男を演じているのはエリック・ベルガーというドイツ人のような名前の俳優で、今回は悪役。懐かしい15年前タンギーを演じていた俳優です。タンギーの役の姓はギュッツで、やはりドイツ人のような名前です。この人、俳優暦25年ほどです。