この一曲に尽きる、そう思わせるほどに「Oooga-Boo-Ga-Loo」が素晴らしく、スティックス・フーパーの煽情的なビートに乗って、ウィルトン・フェルダーのサックスサウンドがまるで女体を舌で舐めまわすように、感性の足指からゆっくりとハートに向かって這っていきます。見事なまでのサックスの舌技。
囃したてる歓声。サックスの舌は時には吸い付くように、また時には納豆のように感性に粘りつきながら徐々にエクスタシーへと誘います。これでもかと畳みかけるフレーズ、むせび泣くブローの妙技。さらにサックスは執拗なまでにタンギング・クリニングス、遂に聴くものをオルガスムへ到達させることでしょう。
「Eleanor Rigby」もラテン調で確かに良い。ドラムが踊り、リリカル博士ジョー・サンプルのフィンガーテクニックも心弾みます。
しかし、しかしですヨ、なんといっても今回は、ウイルトン・フェルダーの糸引くまでの粘りサックス舌技に完全KO。全てはこれに尽きますヨ。
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