このアルバムを聴いてまして、今のクルセイダーズの闘魂ファンキー・スタイルって、60年代「Young Rabbits」のような、はちきれんばかりのアグレッシブなパッションを核に、衝突と即興の化学反応を繰り返しながら徐々に確立されていったのではないかと、ふとそんな感慨を抱きましたヨ。
さて今回1ラウンドは「Young Rabbits」、ベースの雨あられ、スティックス・フーパー怒涛のシンバルジャブ、剥き出しのヴァイオレンス、疾駆するスリリングなリズム、サウンド的若気の至りとでも言った気風に、あのピンク映画の雄、若松孝二のヴァイタリティー溢れる初期作品群が電撃的に脳裏をよぎりました次第。
2ラウンドは「Freedom Sound」、ファンキーっぽい化学反応、良い感じが出てますヨ。
3ラウンドの「Trance Dance」は終始力の入ったHERBIE LEWISのベースでハードボイルドタッチの暗黒のフレーズが淀みなくリプレイ、それに重なりWAYNE HENDERSON、WILTON FELDER、JOE SAMPLE、STIX HOOPERの熱のこもったソロプレイが順次に繰り出され、まるでクルセイダーズ版「地下室のメロディー」といった趣、事ほど左様に化学反応によって徐々にFankyエントロピーが高まってくるのをひしひしと肌で感じることが出来るのでありました。
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