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山居  
              藤原惺窩

靑山高聳白雲邊,
仄聽樵歌忘世縁。
意足不求絲竹樂,
幽禽睡熟碧巖前。



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山居

                       
靑山 高く聳ゆ  白雲の邊,
仄かに 樵歌を 聽きて  世縁を 忘る。
意 足りて 求めず  絲竹の樂しみを,
幽禽 睡りは 熟す  碧巖の前。


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◎ 私感註釈

※藤原惺窩:永禄四(1561))~元和五(1619)安土~徳川時代初期の儒者。名は以粛、略して粛。字は斂夫、号して惺窩、また、北肉山人と号するのは、後年隠棲した妹背山の「背」字を分けて「北肉」としたことによる。播磨国(現・兵庫県)三木郡細川村に生まれた。冷泉為純の第三子 として生まれた。藤原定家十二世の孫。

※山居:隠棲した山での生活。隠棲した妹背山の居という。この作品は、隠棲を暗示する語彙が数多くちりばめられており、一種独特の味わいを出している。

※靑山高聳白雲邊:青い山が高くそびえて、白雲が漂っているあたり。 *世俗を超絶した風情をいう。 ・靑山:隠棲するに相応しい青い木の茂った山。墓所とする山。李煜の『開元樂』「心事數莖白髪,生涯一片
靑山。空林有雪相待,古路無人獨還。」や林升の『題臨安邸』「山外靑山樓外樓,西湖歌舞幾時休。暖風薫得遊人醉,直把杭州作州。」 杜牧の『寄揚州韓綽判官』「靑山隱隱水遙遙,秋盡江南草木凋。二十四橋明月夜,玉人何處敎吹簫?」や朱淑眞の『江城子』「斜風細雨作春寒。對尊前,憶前歡,曾把梨花,寂寞涙闌干。芳草斷煙南浦路,和別涙,靑山 蘇軾の『澄邁驛通潮閣』「餘生欲老海南村,帝遣巫陽招我魂。杳杳天低鶻沒處, 青山一髮是中原。」 など、単に青い山というだけでなく、物静かで隠棲できるような山をいう。 ・高聳:高くそびえる。 ・白雲:仏教的、道教的な超俗の趣をもった白い雲。王維の『送別』「下馬飮君酒,問君何所之。君言不得意,歸臥南山陲。但去莫復問,白雲無盡時。」、杜牧の『山行』「遠上寒山石徑斜,白雲生處有人家。停車坐愛楓林晩,霜葉紅於二月花。」、崔顥『黄鶴樓』「昔人已乘白雲,此地空餘黄鶴樓。黄鶴一去不復返,白雲千載空悠悠。晴川歴歴漢陽樹,芳草萋萋鸚鵡洲。日暮鄕關何處是,煙波江上使人愁。」、王之渙『涼州詞』「黄河遠上白雲,一片孤城萬仞山。羌笛何須怨楊柳,春風不度玉門關」 など、数多い。

※仄聽樵歌忘世縁:きこりのそま歌がほのかに(伝わってきたので)耳をすませていると、俗世間のことが忘れられてゆく。 ・仄:ほのかに。 ・聽:きく。「聽」は「聞」よりも意図的に聞き耳を立てるの意になる場合が多い。その場合の意はになり、ここはとする必要があるところ。 ・樵歌:木こりの歌う声。そまうた。俗世間を離れていることを表現するための必須語彙でもある。古くから、自主的にに入った→「仙」だけに限らず、樵、漁師などは、俗世間から離れているということで隠者に近い人々という風に見立てられて、尊重され、「-翁」、「-父」と尊敬を表す語尾が附くことがある。柳永の『夜半樂』「凍雲黯淡天氣,扁舟一葉,乘興離江渚。渡萬壑千巖,越溪深處。怒濤漸息,樵風乍起,更聞商旅相呼。片帆高舉。泛畫鷁、翩翩過南浦。」、『漁父』、『歸去來兮辭』を参照。 ・世縁:俗世間の縁。陶潛の『歸園田居・其二』に「野外罕人事,窮巷寡輪鞅。白日掩荊扉,虚室絶塵想。」にいうところは同じ。

※意足不求絲竹樂:(ここでの生活環境に)心は、充分満ち足りているので、弦楽器や管楽器といった人為的なたのしみは、いらない。 ・意足:思いは足りている。心は、満ち足りている。 ・不求:もとめない。 ・絲竹:弦楽器や管楽器。人為的な愉悦をいう。 ・樂:〔らく;le4〕たのしみ。

※幽禽睡熟碧巖前:青く苔生したいわおの前で、閑かなところに棲む鳥が熟睡している。 ・幽禽:閑かなところに棲む鳥。「禽」字を使って「鳥」字等を使わないのは、平仄によっての使い分けでもある。 ・睡熟:熟睡している。物音がしない静寂の表現である。 ・碧巖:青く苔生したいわお。


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◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「邊縁前」で、平水韻下平一先(前縁辺)。次の平仄はこの作品のもの。「聽」は両韻。自分から念を入れてきくのは、になる。をよく見かけるが、ここは前者。

○○○●●○○,(韻)
●●○○●●○。(韻)
●●●○○●●,
○○●●●○○。(韻)



平成16.3. 6完
平成26.3.26補



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