Huanying xinshang Ding Fengzhang de zhuye




 
 
              
       半夜

                       良寛
回首五十有餘年,
人間是非一夢中。
山房五月黄梅雨,
半夜蕭蕭灑虚窗。


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半夜 

(かうべ)を回(めぐ)らせば 五十 有餘年,
人間
(じんかん)の是非は  一夢の中。
山房 五月  黄梅
(くゎうばい = つゆ)の雨,
半夜 蕭蕭
(せうせう)として  虚窗(きょさう)に灑(そそ)ぐ。


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◎ 私感註釈

※良寛:江戸後期の禅僧。寶暦八年(1758年)〜天保二年(1831年)。漢詩人。歌人。越後国(現・新潟県)出雲崎の人。俗姓は山本。名は栄蔵、後、文孝と改める。号は大愚。諸国を行脚、漂泊し、文化元年、故郷の国上山(くがみやま)の国上寺(こくじょうじ)に近い五合庵に身を落ち着けた。晩年、三島(さんとう)郡島崎に移った。高潔な人格が人々から愛され、子供達も慕ったが、人格の奇特さを表す逸話も伝わっている。ただ、遺されている漢詩は陰々滅々として、類例を見ないほど暗いものである。

※半夜:よなか。夜半。

※回首五十有餘年:思い返せば、この五十数年間。 ・回首:後をふり返る。首を巡らす。 ・五十有餘年:五十数年で、良寛のこの時までの人生の長さ。

※人間是非一夢中:解1:「人間の是非は一夢の中」(わたしがこの人の住む世界に(生まれたことについての)善悪の判断は、一度の夢である。)。これが一般的に行われているようだが、わたしは次のように読む。解2:「人間 是か非か  一夢の中」(わたしがこの人の住む世界に(生まれたことについて)それが善かったのか、悪かったのか(それらのものを共に取り合わせた)一度きりの夢である。)。 ・人間:〔じんかん;ren2jian1○○〕現世。世間。人の住む世界。⇔天上。 ・是非:善悪の判断を下す。陶潛の『挽歌詩 其一』「有生必有死,早終非命促。昨暮同爲人,今旦在鬼録。魂氣散何之,枯形寄空木。嬌兒索父啼,良友撫我哭。得失不復知,是非安能覺。千秋萬歳後,誰知榮與辱。但恨在世時,飮酒不得足。」がある。「物是人非」の場合は、自然の事物は変化することなくそのままであるが、人はそうではなく、人をめぐる環境や時間(年齢)には過去と違う新たなものがある。(わたしという)人を取り巻く環境が、過去と比べて大きく変わったことを謂う。陶潛の『歸去來兮辭』に「歸去來兮,田園將蕪胡不歸。既自以心爲形役,奚惆悵而獨悲。悟已往之不諫,知來者之可追。實迷途其未遠,覺。」とある。李清照は『武陵春』に「風住塵香花已盡,日晩倦梳頭。物是人非事事休,欲語涙先流。   聞説雙溪春尚好,也擬泛輕舟。只恐雙溪舟,載不動,許多愁。」とある。 ・一夢中:南唐・李Uの『子夜歌』に「人生愁恨何能免?銷魂獨我情何限?故國夢重歸,覺來雙涙垂!高樓誰與上?   長記秋晴望。往事已成空,還如
一夢中!」や李Uの『浣溪沙』「轉燭飄蓬一夢,欲尋陳跡悵人非,天ヘ心願與身違。   待月池臺空逝水,蔭花樓閣漫斜暉,登臨不惜更沾衣。」 、『紅楼夢』 終章の詩「説到辛酸處,荒唐愈可悲。由來同一夢,休笑世人癡。」とある。

※山房五月黄梅雨:山にある庵に梅雨(つゆ)の雨が。 ・山房:山にある家。山の寺。 ・五月:旧暦五月で、今の六月後半から七月。梅雨(つゆ)時。皐月。 ・黄梅雨:つゆ。五月雨(さみだれ)。

※半夜蕭蕭灑虚窗:夜中に、もの寂しく何もない窓辺に降り注いでいる。 ・蕭蕭:〔せうせう:xiao1xiao1○○〕風がもの寂しく吹くさま。本来は、深く静かなことになるが、屡々風の形容として使われる。燕・荊軻『易水歌』「蕭蕭兮易水寒,壯士一去兮不復還。」とあり、漢・無名氏の『古歌』には「秋風蕭蕭愁殺人,出亦愁,入亦愁。座中何人,誰不懷憂。令我白頭。胡地多飆風,樹木何修修。離家日趨遠,衣帶日趨緩。心思不能言,腸中車輪轉。」、『古詩十九首之十三』「驅車上東門,遙望郭北墓。白楊何蕭蕭,松柏夾廣路。下有陳死人,杳杳即長暮。潛寐黄泉下,千載永不寤。浩浩陰陽移,年命如朝露。人生忽如寄,壽無金石固。萬歳更相送,賢聖莫能度。服食求~仙,多爲藥所誤。不如飮美酒,被服與素。」や、『古詩十九首之十四』「去者日以疎,來者日以親。出郭門直視,但見丘與墳。古墓犁爲田,松柏摧爲薪。白楊多悲風,蕭蕭愁殺人。思還故里閭,欲歸道無因。」や、陶淵明の『挽歌詩其三』「荒草何茫茫,白楊亦蕭蕭。嚴霜九月中,送我出遠郊。」や『古詩十九首之十四』「去者日以疎,來者日以親。出郭門直視,但見丘與墳。古墓犁爲田,松柏摧爲薪。白楊多悲風,
蕭蕭愁殺人。思還故里閭,欲歸道無因。」とある。 ・灑:〔さい;sa3●〕そそぐ。散らす。杜牧は『自宣城赴官上京』「江湖十過秋,酒杯無日不淹留。謝公城畔溪驚夢,蘇小門前柳拂頭。千里雲山何處好,幾人襟韻一生休。塵冠挂卻知闔磨C終擬蹉訪舊遊。」 とあり、戴叔倫の『夏日登鶴巖偶成』「天風吹我上層岡,長松六月涼。願借老僧雙白鶴,碧雲深處共翔。」とある。 ・虚窗:何も物のない窓辺。陶潜『歸園田居五首』其一「少無適俗韻,性本愛邱山。誤落塵網中,一去三十年。羈鳥戀舊林,池魚思故淵。開荒南野際,守拙歸園田。方宅十餘畝,草屋八九間。楡柳蔭後簷,桃李羅堂前。曖曖遠人村,依依墟里煙。狗吠深巷中,鷄鳴桑樹巓。戸庭無塵雜,虚室有餘。久在樊籠裡,復得返自然。」 や『歸園田居 五首 其二』にも「野外罕人事,窮巷寡輪鞅。白日掩荊扉,虚室絶塵想。時復墟曲中,披草共來往。」とある。





◎ 構成について

韻式は「AA」。韻脚は「中窗」で、平水韻上平一東(中)と上平三江(窗)で、通用できない。次の平仄はこの作品のもの。

●●●●●○○,
○○●○●●○。(韻)
○○●●○○●,
●●○○●○○。(韻)
平成19.5.21
      5.22



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