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          大楠公  
                       梁川星巖

豹死留皮豈偶然,
湊川遺蹟水連天。
人生有限名無盡,
楠氏精忠萬古傳。

          『日本外史』楠公の最期

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大楠公
                       
豹は死して皮を留む  豈 偶然ならんや
湊川の遺蹟  水 天に 連なる
人生 限り 有り 名 盡くるなし
楠氏の精忠 万古に 伝ふ

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◎ 私感註釈

※梁川星巖:寛政元年(1789年)〜安政五年(1858年)。江戸末期の漢詩人。美濃の人。名は卯・孟緯。字は伯英。通称新十郎。星巌は号。
  『國史略』楠公の自刃
「嗚呼忠臣楠子之墓」の墓碑のある生田・湊川神社
      (伊勢丘人先生:撮影、提供)
 大楠公 大楠公首塚のある河内・観心寺
 『前賢故實』 楠木正成
楠木氏の家紋


※大楠公:楠木正成のこと。(?〜1336年:延元元年:建武三年)南北朝時代の武将。左衛門尉。河内観心寺の土豪で、後醍醐天皇の鎌倉幕府討伐計画に参加。河内赤坂城に挙兵、後に千早城に移り、巧みな兵法と智略で幕府の大軍を防ぎ、諸国の反幕府軍の興起を促した。建武中興後、河内の国守と守護を兼ね、和泉の守護であったが、足利尊氏が挙兵するとこれと交戦し、摂津・湊川で敗死した。後醍醐天皇が笠置山で夢を見、「アノノ陰ニヘ向ヘル座席アリ。……ト書タルハ也」(『太平記』卷三)と、楠木正成を召したことに因る。

※豹死留皮豈偶然:(後梁・王彦章がいつも言っていたように)豹(ひょう)でも、死ねば立派な皮を遺しているのは偶然ではない。(ましてや人たるもの、名を遺すべきであって)。 ・豹死留皮:五代・後梁の王彦章の口癖。獣の豹(ひょう)でさえ、死ねば立派な皮を遺しているのに、ましてや人たるもの、名を遺すべきである。『新五代史・死節傳・王彦章』に「彦章武人不知書,常爲俚語謂人曰:「
豹死留皮,人死留名.」其於忠義,蓋天性也。莊宗愛其驍勇,欲全活之,使人慰諭彦章,彦章謝曰:『臣與陛下血戰十餘年,今兵敗力窮,不死何待。且臣受梁恩,非死不能報,豈有朝事梁而暮事晉,生何面目見天下之人乎。』」とある。 ・豈:〔き;qi3●〕あに。どうして…だろうか。疑問、反語の辞。 ・偶然:思いがけなくそうなること。ふと。たまたま。図らずも。

※湊川遺蹟水連天:(楠木正成が尽忠報国の討ち死にを遂げた)湊川の流れは、大空とつながっている。 ・湊川:足利尊氏・直義軍との合戦の地であり楠木正成と弟正秀の自刃の地。建武三年五月、摂津国の湊川(元・兵庫県神戸市の湊川神社附近)で、九州から東上した足利尊氏・直義軍と、新田義貞・楠木正成らがこの地で戦い、正成は敗れて、七たびこの人の世に生まれてきて、仇なすものと戦うことを誓って自刃した。 ・遺蹟:〔ゐせき;yi2ji1○●〕昔の人の行い(建物や事件のあった)跡(あと)。古跡。 ・水連天:川の水面は(遥か彼方で)天に繋がっている。広々とした水面の形容。趙『江樓書感』「獨上江樓思渺然,月光如水水連天。同來翫月人何處,風景依稀似去年。」や、 李C照の『點絳唇』「寂寞深閨,柔腸一寸愁千縷。惜春春去,幾點催花雨。   倚遍欄干,只是無情緒。人何處,連天衰草,望斷歸來路。」とあり、最近では李叔同の『送別』で「長亭外,古道邊,芳草碧連天。晩風拂柳笛聲殘,夕陽山外山。天之涯,地之角,知交半零落。一觚濁酒盡餘歡,今宵別夢寒。」と使う。我が国では後世、頼山陽 が『日本樂府・蒙古來』で「筑海颶氣連天K蔽海而來者何賊。蒙古來 來自北,東西次第期呑食。嚇得趙家老寡婦,持此來擬男兒國。相模太カ膽如甕,防海將士人各力。蒙古來 吾不怖,吾怖關東令如山。直前斫賊不許顧,倒吾檣 登虜艦。擒虜將 吾軍喊。可恨東風一驅附大濤 不使羶血盡膏日本刀。」 と使う。

※人生有限名無盡:人生には限りがあるが、名声というものは尽きることがなく。 ・人生:人が生まれてこのかた。人が生きてきて。詩詞ではSV構文の使用例(盛唐・杜甫に『曲江』「朝囘日日典春衣,毎日江頭盡醉歸。酒債尋常行處有,人生七十古來稀。穿花蝶深深見,點水蜻款款飛。傳語風光共流轉,暫時相賞莫相違。」南唐・李Uの『子夜歌』「人生愁恨何能免?銷魂獨我情何限?故國夢重歸,覺來雙涙垂!高樓誰與上?   長記秋晴望。往事已成空,還如一夢中!」)が多いがここでは、名詞の意で使われている。 ・有限:限りがある。杜甫の絶句『漫興』「二月已破三月來,漸老逢春能幾囘。莫思身外無窮事,且盡生前
有限。」などがある。 ・名:(人の)功績。声名。名声。名を後世に留めることを謂う。 ・無盡:〔むじん;wu2jin4○●〕尽きることがない。王維の『送別』「下馬飮君酒,問君何所之。君言不得意,歸臥南山陲。但去莫復問,白雲無盡。」 や、白居易の『長恨歌』に「七月七日長生殿,夜半無人私語時。在天願作比翼鳥,在地願爲連理枝。天長地久有時盡,此恨綿綿無盡。」とある。

※楠氏精忠萬古傳:楠木一族の忠節は永遠に語り伝えている。 ・楠氏:橘諸兄を祖とする姓氏。楠木正成は後醍醐天皇の建武中興(建武の親政)に功をあげ、忠名を天下に馳せ、後、湊川合戦で弟正季とともに自刃するが、その子孫も南朝方に味方し、北朝足利方に抗して、南北朝統一後も吉野に残ったが、次第に衰微した。 ・精忠:〔せいちゅう;jing1chong1○○〕私心をまじえず真心を尽くすこと。純粋の忠義。ここでは、南朝と後醍醐天皇のために戦って、兵庫の湊川で自刃した楠木正成とその郎党で、田横の麾下にも比すべき霊魂を指す。 ・萬古:〔ばんこ;wan4gu3●●〕永久。永遠。また、遠い昔。大昔から今に至るまでの久しい間。ここは、前者の意。杜牧の『悲呉王城』「二月春風江上來,水精波動碎樓臺。呉王宮殿柳含翠,蘇小宅房花正開。解舞細腰何處往,能歌女逐誰迴。千秋
萬古無消息,國作荒原人作灰。」や、權コ輿の『蘇小小墓』「萬古荒墳在,悠然我獨尋。寂寥紅粉盡,冥寞黄泉深。蔓草映寒水,空郊曖夕陰。風流有佳句,吟眺一傷心。」や、劉希夷(劉廷芝)の『公子行』「傾國傾城漢武帝,爲雲爲雨楚襄王。古來容光人所羨,況復今日遙相見。願作輕羅著細腰,願爲明鏡分嬌面。與君相向轉相親,與君雙棲共一身。願作貞松千歳古,誰論芳槿一朝新。百年同謝西山日,千秋萬古。」とある。 ・傳:〔でん;chuan2○〕伝える。動詞。





               ***********

◎ 構成について

韻式は「AAA」。韻脚は「然天傳」で、平水韻下平一先。次の平仄はこの作品のもの。

●●○○●●○,(韻)
●○○●●○○。(韻)
○○●●○○●,
○●○○●●○。(韻)


平成19.6.1



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