megadisc The Diamond System |
のっけから、いきなり斬り込むギター殺陣師Larry Carltonの冴えがたまらない。Stix Hooperの雄叫びがたまらない。懐かしの必殺のユニゾンがたまらない。
まァ、どの曲もシビレにシビレます。短編集には良くても二、三篇ほどの傑作しかないものですが、このアルバムは火のように燃えてます。傑作がマグマのように噴出します。連続アクメと言って良いほど闘魂の絶頂感を全身で味わえます。曲選も絶品と言えましょう。
これが30年も前のLIVEだなんてとても信じられません。鮮度抜群。演奏合間の掛け声が熱気を醸し、クルセイダーズの息吹をグングン感じます。Wilton Felderのブローも活魚のように活きが良い。タンバリンを打つのはおそらくWayne Hendersonでしょう。躍動感溢れます。「MESSAGE FROM THE INNER CITY」では、Joe Sampleの湧水サウンドが青春の乾きを癒してくれます。真夏の冷水のように切れがあり、体に染み込んでいきます。Wayne Hendersonのトロンボーンには侠気があります。不惑越えたベーシストさんの言われるように、クルセイダーズ全奏者のサウンドにまぎれもなく「侠の音」を実感します。それにWilton Felderのサックスのまた艶やかなこと。「 TREAT ME LIKE YOU TREAT YOURSELF」の、絶妙としか表現しようがないほどファンキーな「ノリ」、独特のグルーブ感はどうでしょう。「YOUNG RABBIT」ではStix Hooperの餅つき奏法が縦横無尽に炸裂。
かくしてそれぞれの曲がクルセイダーズ色を鮮明に打ち出し見事な闘魂のタペストリーを織り成しながら、最終章の「SO FAR AWAY」の極めつけのデスマッチロングトーンへなだれ込んでいきます。誰しも必ずや、胸が、目頭が熱くなってくるでしょう。クルセイダーズの青春です。
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