クルセイダーズ東京公演から一週間経つか経たたぬうちに発売された今回のブート盤。クルセイダーズブート盤にも
数多くあれど、こんなに速攻で発売されたのは初めてでしょう。名古屋BNのクルセイダーズライブの興奮冷めやらぬ
間に、名古屋から帰郷した田舎町で鮮度抜群の収録盤を聴くのは幸せです。
アルバムジャケに占めるその肖像写真のウェイトが、暗に今回のライブでのSteave Gadd参加への期待度の大きさを
示しています。
Steave Gaddがクルセイダーズ初見参かというと、そうでもなく、さかのぼること14年前にJoe Sampleと
THE SOUL COMITTEEという一度限りのグループ名でアグレッシブな活力盤
「DID YOU FEEL THAT?」を発表していますし、
「Sample this」では、「Chain Reaction」、「Soul Shadows」、「Fee As The Wind」、「Street Life」そして
「Put It Where You Want It」など数あるクルセイダーズの名曲群のドラムを務め、実にスタイリッシュに、
これぞ「格好良さの見本」といえるほど決まってました。
この時味わった新鮮さは今も鮮度を保ったままですから、クルセイダーズとSteave Gaddと
の相性が見事に結晶化したのでしょう。
個人的な憶測ですが、あのダイナマイトのようなアルバム「DID YOU FEEL THAT?」で
「今度のアルバムは闘魂溢れ、聴くヒトを奮い立たせてくれること必定」と宣言したJoe Sampleの言葉から察して、
今回のライブでSteave GaddにJoe Sampleが託したのは、この奮い立たせんばかりの闘魂だったのではないでしょうか。
そして、「まさにその期待通りのパッショネートで力瘤盛り上がる熱い」千載一遇のライブが僕らの眼前で繰り広げられました。
その熱さが、爆裂ドラムが、今回のブートで、これでもかというばかりに圧倒的に、サウンドも鮮明に炸裂します。その激しさは
ご存知クルセイダーズ流七転び八起きの達磨魂。
名古屋ブルーノートでは、Steave Gaddが観ずらい方角の客席にいたため、しかとスティックさばきの勇姿を
見届けることはできませんでしたが、
あの闘魂ライブには確かにSteave Gaddの血が脈動が息づいていました。Steave Gaddは、やっぱりクルセイダーズの血族です。
そして、そう「俺の血はクルセイダーズの血」。
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