1980 Waener Bros. Records |
最近切実なまでに実感するのが、惚れることの大切さ。
彼女にホレ、仕事に惚れ、友人に惚れ、青空に惚れ、街に惚れ、映画に惚れ、本に惚れ、ラーメンに惚れ、JAZZに惚れ、クルセイダーズに惚れ、わが人生に大いに惚れる。
惚れることのない人生の何と寂しいものよ。躊躇せず恥じることなく惚れて惚れて惚れぬきましょう。
惚れた誼で買いました今回のCD「NOW WE MAY BEGIN」。
思い出すのは「STREET LIFE」。聴いた当時ふと浮かんだ今村昌平監督「にっぽん昆虫記」の主人公・左サチコ。たくましく生き抜いた女一代記。ランディ・クロフォードの可愛らしくも元気で艶冶な歌声が主人公の生きる姿とダブりました。
このアルバムでも、星空を突き抜けんばかりの豊かなランディ・クロフォードの声量。一語一語の発音がくっきりと響き、しかも女の色香を随所に感じさせるほどにまろやかで艶やか。
ランディに惚れたクルセイダーズ。その惚れて製作されたCDに惚れたこの僕。惚れた縁の輪が連鎖します。
DAVID.T.WALKERの心に染入るソロの入った涙ものの「TENDER FALLS THE RAIN」でほろ酔い気分、JOE SAMPLEの「ONE DAY I'LL FLY AWAY」あたりから俄然熱くなり、そして「SAME OLD STORY-」で恋心が完全勃起、暴発せんばかりにハートがビートアップ。ランディ・クロフォードは、女だてらに体張り、男心に火を点ける渾身の歌心を聴かせてくれました。まさに「入根」の闘魂ボイス。感服!
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