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joe wayne stix
Joe Sample

この人に白衣を着せたら、科学者に見紛うばかり。まことに神経が細やかそう。鍵盤から流れ出す音色はまさにクリスタル。でも見かけとは裏腹に、核にマグマのように煮えたぎるファンキー魂が存在するのも、また確か。「SOUL SHADOWS」がポンと生み出されたのは、その何よりもの証しでしょう。

2012 Creole Joe Band
2008 No Regrets
2007 Best of Best
2006 Feeling Good
2006 introducing
2005 CREOLE LOVE CALL
2004 SOUL SHADOWS
2002 THE PECAN TREE
1999 SONG LIVES ON
1998 THE BEST OF JOE SAMPLE
1997 SAMPLE THIS
1996 OLD PLACES OLD FACES
1994 DID YOU FEEL THAT
1993 INVITATION
1991 COLLECTION
1990 ASHES TO ASHES
1989 SPELLBOUND
1987 ROLES
1985 OASIS
1983 HUNTER
1982 SWING STREET CAFE
1981 VOICES IN THE RAIN
1979 CARMEL
1979 RAINBOW SEEKER
1975 THE THREE
1969 FANCY DANCE
PERSONAL HISTORY
老練なスナイパー
CONSEPT PROFILE DISCOGRAPHY LINK BBS
OLD PLACES OLD FACESジャケット OLD PLACES OLD FACES ←back next→
達磨さん
1996 Warner Bros. Records

ダルマさんダルマさんにらめっこしましょ、アップップ、とでも思わず発してしまうようなCDの円盤にデザインされたjpe sampleの強面の表情。
右眼の箇所にCDの中心の穴があり、それがさながら右眼にまだ黒目を塗られていない達磨を彷彿とさせます。転んではまた起き上がる七転び八起きで常に鎮座まします達磨さん。joe sampleの口髭もまさに達磨さんの風貌。CDが回転すると始まる高速度の七転び八起き。
「clifton's gold」、「tones for ben」、「firot love」。このcharles lioydの奏でるめっぽう官能的なサックスの音色の3曲が、まるでこのアルバムを横切る梅雨前線のように粘っこい湿気をもたらし、全篇にアンニュイ感たゆたう雰囲気を醸し出しています。そうして、時折梅雨の合間をぬって「old places old faces」、「hippies on a corner」が清々しくあるいは雄々しく奏でられたりもします。
たまさか見やったアルバム解説に掲載されたセピアカラーの写真、目を閉じ祈るようにうつむくjoe sampleの姿に何かを決断しようとする真摯な男の気配を感じるのは僕だけでしょうか。
ほどなくこの心の梅雨前線は消失し、梅雨明け後の青空のように晴朗で清涼感溢れる「sample this」、「the songs lives on」、「the pecan tree」がたてつづけに生まれることになります。確かに、あの生死を彷徨う危険な病態から幸いにも帰還したjoe sampleは何かを吹っ切ったに違いありません。
達磨は必ず起き上がります。


1 free yourself
2 black and white
3 clifton's gold
4 old places old faces
5 tones for ben
6 hippies on a corner
7 souly creole
8 firot love
9 miles of blue
10angels on my mind