さてさて、今回の映像は、「Ohne Filter Extra」と題された、おそらくシリーズものの一巻なのか、ドイツで1987年に収録されたライブ。
見るからにおとなしそうなドイツの観客を前に繰り広げられる熱いプレーの数々。それにしても、あまりにも無造作に並べられたイスのなんとも貧相なこと、町内の集会場を思い起こさせるものがあります。
1987年といえば「The Good and Bad Times」が発表された年、当然アルバムからも「Mischivous Ways」、「The Way It Goes」がピックアップ、それに当時のトランペットとサックスの攻撃的な2管編隊が最前線を固めます。
「Chain Reaction」もライブで聴くのは初めてですが、いかにもクルセイダーズといったぞくぞくするほどのホーンセクションを展開してくれます。
初見参のReichii Guilloryも、ナンシー・ウィルソンとはまた違った初々しいまでの「The Way It Goes」を伸びのある声量でお披露目とくれば、バックでDavid.T.Walkerがなんとも包容力溢れる粋なギターを奏で、見事なサポートぶり、それにWilton Felderも情感タップリのサックスプレイで雰囲気を盛り上げ、寡黙なEddie Davisと静かにじっくりとReichiiを後押しします。何と幸せなReichiiよ。
今回は異国の地で、今は二人のJoe Sample 、Wilton Felderのクルセイダーズ、それにおなじみのDavid.T.Walkerが、これはもう、燻し銀のプレイをご披露してくれるのです。
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