さてさて、今回の映像は、12分足らずの小品ながら小気味良いタッチでまとめられたJoe Sampleの「old places old faces」。おそらく同名アルバムのプロモーション・ビデオでありましょう。
案内役のJoe Sampleが自らの音楽遍歴を織り交ぜながら、死線の最中から生還した現在の心境を語り、そのあい間合間にLive Houseの演奏が挿入され、さながらファンキーなゴブラン織りのような映像絵巻が展開します。
モノクロで走馬灯のように映し出されるルイアームストロングやマイルスディビスやクリフトン・チェニアー。アドバイスを伝授してくれたベンウェブスターへの敬愛を込めた感謝の念。
アルバム「old places old faces」から部分的にピックアップされる程度の演奏模様ですが、Live houseの艶やかな大人の雰囲気が彩りを添え、パーカッションのレニーカストロやベースのジェイアンダーソンとの見事なセッションがつかのま陶然とした酔い心地に誘ってくれます。
ことのほか楽しそうに人生模様を語るJoe Sampleに子供のような純真さを覚え、ミーキーマウスのまん丸い目を髣髴とさせる優しさに満ち溢れたJoe Sampleの眼差しに、何か吹っ切れたような清々しい晴朗さを感じるのは僕だけでありましょうか。
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