さてさて今回の映像を観るやいなや、いきなり感じるこの胸のときめき、居ても立ってもいられないほどのエキサイト感はどうでしょう。カラダの
真芯からフツフツと湧き上がる闘争本能。これがつまりはソウルパワーというヤツなのでしょうか。
1974年アフリカで敢行されたジョージフォアマンとモハメッドアリとのボクシングヘビー級
タイトルマッチ。その伝説の試合の前夜祭に名だたる黒人ミュージシャンがアフリカへ集結、今にいたるも「アフリカのウッドストック」
として語り継がれる伝説のライヴ。
確かにその時の模様は「WHEN WE WERE KING」のタイトルで22年の歳月を経てドキュメンタリー映画として
公開され、見事その年のアカデミー長編記録作品賞に輝いたことは周知のとおり。しかしひそかにソウルファンの
間で、純粋にミュージシャンのライブのみを記録した映像がきっとどこかに埋蔵されているとの噂が流れていたものでした。・・・そしてその噂の埋蔵フイルムが何と実際に発掘され、新たに編集を施され、
遂に日の目を見ることに相成ったのです。その名も「SOUL POWER」。
かくて今年2010年の夏真っ盛りに、あの頃のクルセイダーズが、ビル・ウィザース、BBキングとともに甦ります。それもソウルのゴッドファザー、
ジェームズ・ブラウンの怒涛のシャウト(雄叫び)と手を携えて。
そこには確かにあの頃のクルセイダーズがいます。
そう、クルセイダーズが最もクルセイダーズらしかった頃の。
Stix Hooperがいる、Wayne Hendersonがいる、Wilton Felderがいる、Joe Sampleがいる、Larry Carltonがいる。音が燃え上がり、
一丸となって殴りこみサウンドが炸裂します、鳥肌立つほどの熱狂がここにはあります。だから居ても立ってもいられなくなるほどの
魂の高揚感があります。
・・・そしてラストを飾るのは、この人、ジェームズ・ブラウン。今回初めてジェームズブラウンにとことんつきあいました。
なるほど、この御仁は文句なしにスゴイ。存在自体がダイナマイト。魂も肉体も揺さぶられます。命の奔流です。
ライブを終え控え室に戻り、化粧台の鏡の前で汗をぬぐい一瞬ぐったりとなりながらも笑みを絶やさずカメラに向かって手を上げ、
ファンにお辞儀をするゴッドファザーのサービス心には正直胸熱くなります。このヒト、男ですネ。
いっぺんで好きになりました。
最後に一言、この夏、この映画「SOUL POWER」、絶対に見るべし。
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