さてさて、今回の映像は、選りすぐりのLIVEを放送するJazz専門局の番組「Bet onジャズセントラル」から抜粋されたJoe Sampleの「Old places Old faces」。先にワーナーブラザーズが作ったプロモーションビデオの延長線上にあるとも言えるもの。
司会は浪曲師のような声色のLaw Raulsで、懐かしい玉川良一にそっくり。Law Rauls着用の明るいブルーのスーツと背景に設えられた窓ガラスが緑、赤、紫と変幻し、その配色たるやさながら深海魚の彩りのごとし。スタイリッシュに計算されつくした舞台美術。すべてがダンディーで、ハードボイルド映画を髣髴とさせるゴツい緊迫感。カッコ良すぎます。
目を閉じ自らのイメージを追いながらベースを奏でる、「真夜中のカウボーイ」のジョンボイド似のJay Andersonには倒錯のエロティシズムを覚え、黒いサングラスのレニーカストロには殺し屋ジャッカルの面影がよぎり、あぁ、この素晴らしき配役の妙。「Hippties on a corner」ではほとんどJoe Sampleのジョークをまじえた語りだけで構成する離れ業をやってのけ、聴くほどに一曲一曲がスリリングでカッコ良く、見るほどに、これはまぎれもないアクション映画の傑作だと納得しました。
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