ヤフーオークションにギタリストFreddie Robinsonの二枚のCDが出品されていました。
バックにわれらがクルセイダーズのJoe Sample(key)やWilton Felder(b)も名を連ねているこのCD、
当店推奨のDavid.T.Walkerサイトの管理人のウエヤマさんがその一枚の「AT THE DRIVE-IN」のレビュー
でFreddie Robinsonを賞賛され、もう一枚の「OFF THE CUFF」も推薦盤になっていたので食指が動きました。
二枚同時に入札しましたが「AT THE DRIVE-IN」は値がセリ上がり、とても追っていけませんでした。
もう一枚のほうは、入札者が一人で難なく落札。といったような次第で「OFF THE CUFF」を手に入れたのでした。
そしてこのアルバム、
ひとたび聴くや、もう一枚のCDも入手すればよかったと悔いるほどに、魅力的なものだったのです。
Wilton Felderのゴキゲンなベースで始まり、Freddie Robinsonのギターの一矢が
放たれるや、何とも心身くすぐられるような
ギターとボーカルの魅力にまたたく間に虜になりました。まあこのギターの音色と
ボーカルのマッサージ感の心地よさといったらありません。
良い土は手にとってみると適度の湿り気と暖かさがあり、
栄養分をたっぷり含んだ黒々とした色合いで、なるほど良いと納得させる力がありますが、
Freddie Robinsonの魅力は、そんな泥臭いサウンドにあるとでも言いましょうか、聴いて
いて思わず根を張ってそこに定着し、ファンキーな栄養分を存分に吸収したくなるような、そんな植物心地に
されてしまいそうな絶妙の完熟度があります。
映画「緋牡丹のお竜」で、鶴田浩二が泥を手に
「昔はネ、百姓は、その土が良いかどうかってのをネェ、土を食べて判断したもんだヨ、お竜さん」と
話す場面がありましたが、このアルバム、食べてみて下さいナ、間違いなく栄養分タップリのゴキゲンな
泥だらけのファンクですから。
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