居酒屋クルセイダーズで、Kanafuさんに教えていただいたLeon Wareの「A Kiss In The Sand」。
不勉強ながらLeon Wareというアーティストは初めて聞く名前でした。
Leon Wareオフィシャル・サイトやKanafuさんのサイト、アマゾンのCDコーナーで調べているうちに
アルバム「夜の恋人たち」、「Musical Massage」や「Leon Ware」に食指が動きました。
それに「I Want You」にまつわるマービンゲイとの秘話。アルバムジャケットやそのサイト掲載の写真などからも
窺えるオシャレで傑出した氏のデザイン手腕。肖像写真の柔和な笑顔から想像される海のように
広い包容力、ちょいと下げた黒いサングラスから覗かせる眼光の温和さと鋭さ。顔面履歴が物語る
この御仁のマイ・ウェイに感服しました。これまで名前さえ知らなかったことに赤面しました。
「A Kiss In The Sand」は、
何とも優しさにあふれた、それでいて心地よい
けだるさが、真夏の海辺の夕潮のようにハートを満たすアルバムです。
なかでも白眉は表題作「A Kiss In The Sand」。この曲を聴く時、偶然にもKanafuさんのサイトで紹介された
一女性の物語を読んでいました。Kanafuさんが、一人旅のイタリアで出会ったAlbaという女性。
ダンサーで女優でもあるAlbaは、夫を交通事故で亡くし、二人の娘を女手一つで育てあげた気丈夫。
Albaの限りない優しさ。
数年後、彼女が他界した時、Albaと親しかった人たちは口々に語ったといいます。「神様が、一人が淋しくて、
Albaを連れて行ったんだ。彼女は、天使だったから.....」と。
熱帯夜に涼風のようにそよぐこの曲が、実はLeom氏が、亡き愛娘への想いを込めたレクイエムであったこと
を思う時、感慨も一入です。
Kanafuさんのサイトに掲載されたAlbaの肖像は、ちょっと女優草笛光子似の、まさに女傑。
後日談としてAlbaの娘さんが結婚したイギリスのミュージシャンが、Kanafuさんが師と仰ぐLeon氏を
同じく敬愛していることを知り、その運命の糸にKanafuさん自身、身震いされたことが語られています。
縁です。
|