「WE WILL ROCK YOU」は、タイトルの日産のCMソングと、「WHEN THE WORLD'S ON FIRE」という佐川急便のCMソング、
それに「STREET LIFE」を含む三曲だけのミニ・アルバム。AmazonのJoe SampleのCD紹介欄で見つけたもので、ケイコ・
リーのボーカルアルバム。
「WE WILL ROCK YOU」は言わずとしれたクイーンの曲で、今は亡き格闘家アンディ・フグのリング登場の際のテーマ曲
でしたから、いやがうえにもアンディ・フグの不屈のファイテイングスピリットが偲ばれ、胸熱くなってきます。
お目当ての「STREET LIFE」は三曲目に登場、5分27秒という収録曲では一番の長さ。のっけから早い早い、
俊足ヴァージョン。バリトンサックスが轟き、ケイコ・リーの粘っこいボーカルがスリリングに始動するや、
卒然と直覚したのは007ゴールドフィンガーのテーマ。
この期待と不安がないまぜになった戦慄(おののき)、篝火のように妖しく揺らめくコンガのリズム、ここには、
いつもの艶冶な街娼物語は、微塵もありません。ストリートをひた走り、蛇行するのは、ジェームズボンドばりの
サスペンスタッチ。
「STREET LIFE」の下にAKAKAGE'S Spy Sense(remix ver)と
記してあるように、どうやらこの寡聞にして存じ上げないAKAKAGEというお方が目論んだのは、
文字通りスパイセンス溢れるアクション映画REMIXなのでしょう。
それにしてもケイコ・リー女史のボーカルはゴールドフィンガーにも引けを取らないほど迫力満点。
これまで赤坂由香利、MINAKO OBATAなど「STREET LIFE」を歌った邦人女性歌手を取り上げてきましたが、いずれも「STREET LIFE」が招き寄せたとしか思えないほどボーカルの肌触りや色合いがピッタリで魅力的。これもつまりは縁なのでしょう。
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