注・徐々にアップ予定
2010 "EXTRA"SUGAR ON THE BONE
2009 SUGAR ON THE BONE
2009 JUST IN TIME
2008 男唄THE歌謡SHOW
2008 THOUGHTS
2008 OSAKA
2007 LICENSE TO FUNK
2007 STILL KOOL
2007 RIZE
2006 ONE FOR YOU
2006 以心伝心
2005 the Babyface
2005 Jazz Roots Live!
2005 黄昏tasogare偲び草
2004 WHEN I FALL IN LOVE
2004 A Kiss In The Sand
2003 In and Out
2003 Rainy Afternoon
2002 Dance in the Sunshine
2001 We Will Rock You
2000 ARIA
2000 JAZZ ROOTS
2000 Blue Prelude
1998 帰らんちゃよか
1997 Brand New Day
1995 BELOVED
1995 THE BEST OF AVERAGE WHITE BAND
1995 Soul Survivor
1994 DREAM CATCHER
1994 the first lady on bass
1994 Key to your heart
1992 deep soul
1989 French Movie Story
1989 TURNS BLUE
1977 sleeping gypsy
1976 On Love
1975 THE ART OF TEA
1974 二色の独楽
1973 OFF THE CUFF
1972 ROOT DOWN
1972 LITTLE MAMA
1970 PLUM HAPPY
1969 It's Never Too Late
誼(よしみ)
CONSEPT PROFILE DISCOGRAPHY LINK BBS
OSAKAのジャケット OSAKA ←back next→
ファンク・ファイター元気節
2007 BAGUS RECORDS

プレイヤーにCDをセットすると哀愁のギター旋律が流れ、「おかえり、おかえり」と繰り返すChi-Bさんの 歌声が子守唄のように聴く者をやさしく包み込みます。ギターの音色とボーカルが絶妙にマッチしながら安息の眠りに 誘ってくれる。「もう何も考えないで そっとオヤスミ」で、赤子のように寝入ってしまい・・・ そう、寝ながら英気を養い、やがてナニワの肝っ玉おっ母ぁといっても良いようなChi-Bさんの腹が据わったボイスに 不思議と元気になりながら目を覚ます。
これはもう感心するほど寸分のブレもないChi-Bさんの闘魂ボイスがアルバム全体を一本気で貫いています。
確かに、走馬灯のような傑作アルバム「OSAKA」には、「知らんぷり」とか「かげろう」とか 「夢破れ」とか「風車カラカラからまわり」とか「着信拒否」とか一見挫折感にも似たペスミスティックな歌詞やタイトルが 星屑のように散見されるのですが、だからといってタップするわけじゃござんせん、 そこはどっこいChi-B &masta.Gさんの愛してやまない大阪のバイタリティーとでもいうのでしょうか、 ネガティブな言葉同士が相乗効果をあげてポジティブに転じ、聴いているうちに七転び八起きの調子で元気になってくる。 まるでこの逆転の消息をポジとネガとが反転した銅版レリーフにも似たCD盤のデザインが象徴的に物語っているようです。
サウンドにふとかいま見るmasta.Gさんの横顔は、 瞼が腫れ上がり、鼻血を滴らせた満身創痍のボクサーが、 試合後対戦相手を称えて抱擁するような男らしさに満ちています。だから熱くなる。だからファンキー。
「黄昏偲び草」には目頭が熱くなる。 谷崎潤一郎の小説「金色の死」のタイトルを彷彿させる「金色の月」の独特の情感。ここで必ずや鳥肌立つ瞬間が訪れます。 masta.Gさんの隠し持った匕首で一突き される衝撃波「着信拒否」。冥界から地響きのように怨念の叫びが聞こえてくるよう。 平和なうたた寝に警鐘のような溜息ラッパを吹き鳴らす「平和RAPPA」。 この走馬灯のような映画のエンディングは、「Do it」とアジテートする重たいフックの「Bのグルーブ」。
聴いてて気がつけば、「知らんぷり、知らんぷり」と両肩を左右にゆすりながら前へ前へと歩き出していました。 サァ、元気に始まりです!


1.OSAKA
2.知らんぷり知らんぷり
3.黄昏incomplete偲び草
4.金色の月
5.着信拒否
6.平和RAPPA
7.Bのグルーブ

Chi-B&masta.Gさん