居酒屋クルセイダーズ常連のお客様torigenさんからは、これまで盛り沢山の佳肴にも似た映源
をいただいていますが、こうしたご厚情がなければ、このトランペットの貴公子と付き合う羽目には至らなかったでしょう。
題目は失念しましたが、『WOWOW JAZZ FILE』の終了間際、
次回予告としてほんの数分の映像が流れたのですが、これに目が釘付けになりました。
CHRIS BOTTI。STINGの傍らでトランペットを奏でる魅惑の映像です。
なんとも哀愁に満ち、それでいて妙にエロティック。一遍でイカレました。
それにその名前の響きが喚起するイメージ。CHRISといえばクリスタル、BOTTIと
いえば「ウェヌスの誕生」や「春」の
画家サンドロ・ボッティチェルリをついつい
イメージしてしまいます。この二つのイメージが結びついて、トランペットの音色に
「硝子のエロティシズム」を覚えます。銃器の冷たい感触にも似た危険な香りのする
サウンド。媚薬のような陶酔感。この陶酔には強烈なナルシスの死の面影があります。
すぐに買ったCDが「WHEN I FALL IN LOVE」で、この一枚だけでも充分にCHRIS BOTTI
のナルシスの媚薬に酔いしれることができるでしょう。
居酒屋クルセイダーズ常連さんのお付き合いからまるで水晶の涙のようにこぼれ落ちたCHRIS BOTTIの映像に、
「縁」を感じました。
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