人生半ばを過ぎた歳になったからでしょうか、道端の草花、朝焼け、街並み、青空、空気、山水河川など目にするもの全てに
ありがとうと頬擦りしたいほど感謝の気持ちに満ちてきます。人生ってこんなに愛しいものかと感慨深く
なります。居酒屋常連のtorigenさんに教えられて知った「黄昏tasogare偲び草」は、そんな感謝の気持ちが
いっぱい詰まったセピア色の偲び箱です。イチジク、そうめん、イチゴ狩り、仏さん、格子戸など思い出の舞台装置
が走馬灯のように彷彿とします。「粗末」という言葉が跡形もなく消え失せ、愛しさに満ちた笑顔が
黄昏空のスクリーンいっぱいに大きくクローズアップします。お母さんの優しい笑顔です。
chi-Bさんの英語のボーカルと大阪弁の語り口が絶妙に交じり合いながら見上げる空を染め上げます。
ふと目が潤むのに気づいた時、「乗り越えていきます」という力強い語りに歯を食いしばりました。
「ひとつずつ、いっぱい気づくことが幸せの道」。・・・ありがとう。
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