身も心も揉みほぐしてくれる「When The World Turns Blue」の優しい鍵盤の旋律に身体をゆだねていると、ポツリポツリ
と雨が降ってきて、ハスキーなボーカルの雨滴がしっとりとハートを濡らします。その一滴一滴に
赤坂由香利さんの想いが滲んでいます。けっしてドシャブリになることもなく、静かに
降り続ける雨足とともに、ブルーな思い出が浮かんでは消えていきます。赤坂さん流の雨の旋律の彩り。
第一弾のアルバムの「Street Life」に続けて、今回の「Rainy Afternoon」で、またしても赤坂由香利さんは、
Joe Sampleの名曲「When The World Turns Blue」を冒頭におき、持ち味の円やかでコクのあるハスキーボイス
で見事に歌い上げてくれました。
これが琴線に触れる旋律というのでしょう、否が応にも目頭が、ハートが熱くなってきます。
このJoe Sampleの珠玉の名品は、静かで穏やかで、
その実、激情が潜んでいて、バラッドですが起死回生の熱情が込められているように思えます。
一見孤独なサイエンティストにも見えてしまうJoe Sampleの心奥には必ずや闘魂の炎が燃え盛っているに
違いありません。だから「Soul Shadows」が生まれるのです。胸打たれるのです。
雨滴にはきっと豊潤な愛が含まれています。
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