このアルバムとの縁は、やはり居酒屋でした。
カウンターで、ふとした泥水飲込さんの音楽携帯取り込み曲の話を肴にtorigenさんが
加わり、瓢箪から駒のように出てきたのがJimmy Smithの「ROOT DOWN」でした。
食指を惹いたのはWilton Felderのベース、それに70年初頭までのクルセイダーズ組Arthur Adamsのギター。
Jimmy Smthについては原田和典氏が名著「元祖コテコテデラックス」で5ページにわたって委曲をつくしたレビュー
があり、読むほどに興味が増し入手したという訳。誼です。
アルバムは順を追って聴くものでしょうが、今回は、わがWilton Felderが、
これでもかと侠の男道をベースで見せつけてくれる4曲目の「ROOT DOWN」から聴き始めるのが
筋のような気がします。とにかくこの曲で火が点きます。
サックスのみならずベースでも、平然と舌を巻くグルーブを轟かせながら闊歩するWilton Felderに感服。天晴れ双面侠。
Jimmy Smthの
螺旋状にうねるように仕掛けてくるオルガン音にいつのまにか心地よく煽情されている自分に気づきます。快楽です。
バラッド調の「FOR EVERYONE UNDER THE SUN」や「LET'S STAY TOGETHER」などでは、
蜜蜂を招き寄せるオルガンの薫香とでもいいましょうか、その香気がエロティックに匂い立ち、
相性抜群のArthur Adamsが胸キュンもののギターで華を添えます。
またしてもWilton Felder、Arthur Adamasを中心に聴いてしまうのは、ほかならぬクルセイダーズ組への偏愛です。
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