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彼岸録

ときどき、12歳以上推奨。心して御覧下さい。


冬の南風 2004年12月05日(日)

 東京はえらく暑かった。日記としては、それだけ記しておけばいいだろう。嵐が去って、ピーカンで、南風が心地よくて、東京は24.7℃を記録、と。
 こういう気候が続いたら、犯罪も少しは減るだろうか。減るような気がする。

 今日の買い物
諸橋轍次『荘子物語』(講談社学術文庫)
本田和子『少女浮遊』(青土社)
P・ヒューズ/G・ブレヒト『パラドクスの匣』(朝日新聞社)

 久々に阿佐ヶ谷に拠ったので、なじみの古本屋を見て回った。

 あと、夏島彩『淫妻三十八歳』(フランス書院)でエロ分補給。
 黄土ソックス万歳。

心象 2004年12月04日(土)

酒に飽ひて枯野ぞ喉を駆け巡る 赤胡

 本歌取り。部屋で瓶ビール一本空ける。あはー、とにかく淋しい。

イケメンと遭遇する○7点 2004年12月02日(木)

・K先生と打ち合わせ、のはずが連れの若いこと肉を食い、カラオケというよくわからない事態に陥った。
 連れの若い子は絵本書きながらホストクラブで働いていて、方々各地のピンサロ評を喋ったり、自分がチーフを勤める店で蒸発した従業員を捕まえてボコボコに殴ったというような話を、自己顕示欲でものすごくよく喋る。普通、これだけだったらタダの、鼻持ちならないオレオレ男なのだけれども、ただ、ホストクラブでチーフをやっているだけあって、肉を焼くタイミング、飲み物のオーダーの仕方、カラオケの盛り上げ方など「ああ、いい男だな」と思わずにはいられない様子なのである。
 ものすごいイケメンでさ、反町隆史を大真面目に歌って絵になるって凄くないかね。
 あたしゃなかなか遭遇しないタイプの人なのでじーっと観察してしまい、不意のカラオケに選曲もおぼつかずアワワワ。ほ〜れみろ。よくわからないマニアックな選曲になってしまった。

・庭師KING(平沢進)
・夜が明けて(坂本スミ子)
・空(桃乃未琴)
・あたしもうぢき駄目になる(ヤプーズ)
・ひとり上手(中島みゆき)
・花火(所ジョージ)

 日付変更線ごろ帰宅。

畜生道・補遺 2004年12月02日(木)

●犬の耳に念仏
 犬にお経をあげて意味があるのか、ということだったけれども、犬用のお経があるんだよみたいなことを聞いたことがあるんで大丈夫じゃないかしら。
 このへん、デュナミスに書く分もあるからいろいろかいつまんで書くと、大乗仏教か小乗仏教かというのは、ひいては他力本願か自力本願か、という話になってくる。
 自分の力で悟りを開くのか、人間の力ではどうにもならないから仏様に何とかしてもらおう、という流れでして、南無阿弥陀仏てのは後者で、阿弥陀如来様にみんなお任せですな〜む〜、というのが浄土宗系。南無阿弥陀仏と唱えればみんな極楽にいける→でも「南無阿弥陀仏」って唱えている時点で自力じゃん→じゃあ、無言で祈る→祈っている時点で自力じゃん→じゃあ、もうこの世は救われており、ここが極楽だ(時宗)、というものすごい展開を見せるわけなのだけれども、こちらの方面では犬も幸せそうであります。
 ただなんかな、どことはいいませんが悪いことをすると仏罰が当たるとか、地獄に落ちるわよ、というのはどう贔屓目に見てもカルトなわけで、この辺だと人間は釈迦の帰依者で偉いけれども、道を踏み外すと人非ですよ、と、いう意味でとく畜生道、餓鬼道なんてな恫喝になる。宗派内で提示したモラルに対して○か×か、という話でありんす。あくまでも修身の問題で、実際の犬についてはずいぶんかわいがられていたのではないかなぁ、と。
 関連して、輪廻転生を謳う宇宙の総体=色を莫迦梵(仏陀)と呼び習わしたのが密教とか真言宗系の「色即是空、空即是色」というやつで、他が二元論で平易にやっているのに対して、こちらは一元論という、欧米近代知の矩を超えないと理解しがたい状況に陥ってくる。関連して禅だの荘子だのにもっていくと、小生としてもホームグラウンド、ですが。へりゃへりゃ。
 真言宗徒として若干色をつけて書いておりますが、でもまぁ、宇宙総体としての「色」なんて書いてしまうと、傍から見ると「独善居士」なんていわれてしまうわけです。身内で完結しちゃうから。
 魔矢峰央の『パタリロ西遊記』でこんなことが書かれていて、なるほどねえ、なんて思ったっけか。

畜生道 2004年12月02日(木)

 小骨さんのところより。

●柴犬系の雑種犬
http://www.asahi.com/national/update/1201/016.html
 うわあん。

 それはあたしも殴るぜヲイ。喜んで捕まってやらあ。
 と、件の畜生道ですが、ありゃあアレだ。元犬なんて落語もあるくらいで、結構その辺はおおらかに出来てる、というか、地獄を餌に結束力を高めようとした民衆宗教は一種のカルトなわけですな。戦国期の一向宗とか。
 そもそも仏教における二元論「極楽/地獄」には2パターンあって、極楽という楽天地を見せつつも、悪いことをすると地獄で目ン球くりぬかれるぞという道徳による二元論と、どうせこの世は生きていても辛いばかり(穢土)だから浄土で救われよう、という具合に出来た二元論があるわけです。一方は一種キリスト教的なニュアンスも含んで他宗派を攻撃し(日蓮宗とか)、一方は自力本願か他力本願かという問題を経て「死ぬのは怖くない」という農民ゲリラ集団か、この世はもう浄土なのだからみんな楽しく暮らせ踊れあはははは、という浄土宗→時宗というながれとに分かれるわけです。
 はてなの辞書には<仏教の教義である「六道」の一つ。悪い行いをしたことにより、愚かな動物に生まれ変わり、弱肉強食の世界へと身を落とすことを言う。>なんて書いてあるけれども、結局は修身という意味での二元論として考えればいいのか。そうね。

 まあ結論だけいえば、畜生を悪とする宗派もあれど、基本的にはOKなのですよ、ということで。もちろんお経だって大丈夫です。
 あれー、どこだっけかなぁ、うちの大叔母の葬式のときは、好きだった猫グッズを骨壷に入れるのを拒否された覚えがある。あの時は犬はOKだが猫はダメだ、みたいな事を言われたはずです。うろおぼえですが。

しわす 2004年12月01日(水)

しろいきもち
わたしは
すだこ

 なんなんなんだ。取っ手も大好きマイホーム。ながちろです。月末の戦いが終わりましたが、電マル本家の更新(再セットアップ時に街の写真が綺麗サッパリなくなってしまった)など遅れております。

・年賀状が
 出来たので取りにいった。「また来年もよろしくお願いします」というと「来年はもういないからね」と笑顔で言われる。廃業かよ。
 万里園謹製の年賀状は、今年住所の割れたお世話になった方にはもれなく届く予定です。喪中についてはごんぱっつあんと黒と二件だけ存じておりますが、その他「うちに年賀状を送ったら狂い死ぬ」という方は御連絡ください。送りません。
 住所のわからない方は……住所がわからなかったら送れないっての莫迦っ。

・そういや
 ごんぱっつあん誕生日。おめー。

・そういや
 拙者の親も誕生日。木の股に誕生日があるとは。

・しかし
 空気が乾いてきたな。厭な季節だ。

梯子をはずす 2004年11月27日(土)

 いや、怖い目にあった。

 土曜日は野方→都立家政で飲み、というルートであった。夜の10時半ごろ解散となり、拙者は中央線に乗ればいいので、ほとほとと中央線の線路まで歩いていったのである。この辺が東京のいいところで、都心を巡る山手線の各駅から、おおよそ5本の電車が西に延びている。つまり、南北にずっと歩いていけばかならずいずれかの線路にぶち当たるわけで、まぁ大体、東西南北さえわかっていれば、そうそう深刻な迷子にはならない、はずであった。
 駄菓子河岸。
 同行の人に高円寺駅までの道を教えてもらい、都立家政の駅前からぽつらぽつら、歩いていくうちに公園に突き当たる。公園に突き当たると公衆便所があり、反応したかのように、下が近くなる。ベンチで一人酒盛りをしているルンペン氏の「ウェヘヘ」という一人笑いにおびえつつ用を足し、公園の敷地から一歩外へ――
 はて、南は、どっちだろう。
 やー、焦りましたよアータ。商店街といっても駅とは関係なく住宅街の中にひっそりとある街灯の列、あっというまに途切れてしまう。アタシ自身の土地認識というのが、前述したとおり東西南北であるとして、その東西南北という自信の梯子が外されたときに、いやーホントに、迷子でした。迷子。
 どれくらい歩いただろうか。三の酉も過ぎていいかげん寒うござんすからな、出来るだけ光のあるほうを歩いて、歩いて歩いて。
 都立家政駅。
 orz
 いいかげんに辛抱が切れて、同行だった人にメールを入れる。
<迷いました>
 帰ってきたメールがすごかった。
<ひとにきいて!>
 ああ、なるほど。
 コンビニの店員から話を聞いて(北に向かって直進していた)高円寺のはずがついたのが阿佐ヶ谷で、電車に乗り込んだのももうすでに12時をまわっていただろうか。

 いやー、怖かった。人間頼るものがなくなると本当に弱いねフジさん!(誰)

 あとそうだそうだ、
 書評のデュナミス第二回が公開されたようです。相変わらずのおしゃべりでございますが、お楽しみいただければ幸い。

欠片B vol.2 予告編 2004年11月26日(金)

 前回好評につき、早速樽平のマスターからお呼びをいただきました。前回都合でこられなかった方も、クリスマスはデートで忙しい方も、翌日は休みですので、これを機にどうぞお越しください。

 ながしろばんり弾語
 欠片B vol.2

 2004年12月22日(水) 江古田 樽平
 start 19:00〜 ゲスト他詳細未定。

よせてあつめて・14 2004年11月26日(金)

・家を出るときに塀の上に隣家のニャーニャーズ・青がいる。お互いに物怖じすることなく見つめあうと、さらに物怖じしないニャーニャーズ青は華麗に地面に降り立

 どすっ。

 地面が揺れたぞこのデヴが。

・ヨン様フィーバーをテレビでぼーっとみている。
 面白いよね。こういう浮動票のオバハンどもと接点を持つことは少ないと思うが、だがしかし、日本の趨勢やブームの一端を確実に握っているオバハンだ。
 ヨン様ブームに踊る人、冷ややかに見る人、趣味趣向の問題ではなく、思考回路においてのカーストって日本でのみ色濃いのではないだろうか。あたしの知る限りでは、アメリカも韓国もここまで思考回路が分断されないと思うのだが。
 と、ここまで書いていてこの件は蟹兵衛のブログ(11/21)に触発されていたことに気がつく。
 危うく剽窃まがいになるところだった。

・茶の間の窓から隣家との塀が見える。すりガラスを通して、おおむねニャーニャーズ三匹が通るのだが、今日に限ってイヤに小さな影が通る。この季節に新しく生まれてくるというのは考えにくい。迷ってきたのかどうか、ちょっと心配である。

・久々にうなぎと差し呑み。忘年会の下見ということもあるが、野郎二人で鍋を突付いて熱くなる。財布は寒いので早々に引き上げた。
 六〇〇は闘争心を燃やす場所でなく、おのおのが作家としての体力をつける場所だということで一致。
 いいんだ、地味で。

・夜なのに生暖かだ。うなぎと「2月3月の陽気だね」と話す。

CUBISM 2004年11月24日(水)

きゅびずむ……モノを面として捉える画法。面として捉えることで、二次元の上に三次元を描き出そうという試みであったり、キャンバスの布ッ切れの上に人間の心証などというインビジブルなものを描き出す方法。
 しかしまぁ、補足的説明をすれば、このキュビズムこそが後のシュルレアリスムとか前衛芸術とかにエスカレートしていく基盤であり、それまでの絵画からの乖離が明確に見える部分であるともいえる。「気迫」という問題以外に前衛とかシュールのわかんない人は、キュビズムから見ていったほうがいいだろう、というのもだ。(寝起きなので文章がぐずぐずになっています)
 結局、キュビズムてのはアンチ−写真なんだぁな。
 室内で公爵様の肖像画を書いていた→外を見れば同じ場所でも、光の当たり方でまったく違う風景になるじゃあないか!→印象派、とここまで来て写真の誕生となる。いくら逆立ちしたところで、光と影の再現や描写の細密さにおいて写真には遠く及ばない。(だから、井の頭公園で風景画を書いているおばちゃんを見るとおめでたいな、と思う)当時の画家は、キャンバスと絵筆というツールにおいて、写真を超えようとした、と、ここの展開が偉かった。小説においても一時期、昭和軽薄体やらライトノベル化という現象があったが、どれもこれも他のジャンルでしかないということに気がついたときに、あらためて自分のジャンルでしか出来ないことってなんだ? という問いになってくる、と。
 ここなんだよなあ。キュビズムをつくらねばならなかった当時の画家、そしてその行く先は皆様御存知の通り。知らなきゃちょっと調べればわかるわよあははん。
 でもまぁ結局、創作者というのは最終的に自分のジャンルでしか出来ないこと、ひいては、自分にしか出来ないこと、に突き詰めてくる。
 ネット文芸はなぁ。まだまだ先が長いわなあ。

・そういや最近、電脳御殿ハゲにっちどんと会っていないなぁ、と。まぁ、あっちは敏腕販売員だからしてクソ忙しいわけだが。
 と、何で急にそういう話から入るかといいますと、にっちさんにより「ハウルの動く城」が褒められているからでして、果たしてジブリにおいてジャニーズを飼い殺しに昇華出来たのかという点で、へー、いいんだ。

 キムタクが?

 へぇ。原作としてはハウルよりもアブドラと魔法のじゅうたんがおもしろうござんす。

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